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2018年注目を浴びるのは、ゴミゼロ運動。今年2月、あるスーパーマーケットが、世界初となるゴミゼロ通路の導入を発表した。

オランダのスーパーマーケットEkoplazaアムステルダム店は、ゴミを一切出さない通路(売り場)を作り、お菓子や食料品などを含む700点以上もの商品を陳列することを明かしたみたい。

オランダ発祥のEkoplazaは、オランダ国内に74店舗を構えるスーパーマーケットチェーン。アムステルダム店のようなゴミゼロ通路を、他の店舗にも着々と導入していく予定だという。

環境保護団体A Plastic Planetの共同設立者であるシアン・サザーランドは、米国CNNに対し、この取り組みは 「食品小売業界の未来を象徴している」 と語り、他のスーパーマーケットが刺激を受けて後に続くようにと願う。

「私たちの望みを聞き入れれば、彼らに大きな不都合が生じることは分かっている。簡単なことじゃない」 とサザーランド。「だからといって、傷みやすい食材や飲み物を、生分解されない頑丈なプラスチックで覆い続けることには賛成できない。となれば、進歩するしかないのは誰の目にも明らか」

イギリスの首相テリーザ・メイは、スーパーマーケットに対して、各店舗が廃棄物にもっと責任を持ち、変化の必要性を認識するよう求めた。これを受けてA Plastic Planetは、すべてのスーパーマーケットがプラスチックを使わない通路を設けるよう強く要請したそう。

環境保護団体によるキャンペーンと首相の要求があったにもかかわらず、ゴミゼロ通路の設置を約束したイギリスのスーパーマーケットは現時点でひとつもない。

イギリス国内の廃棄物量が危機的状況に達しており、その大半がスーパーマーケットから来ていることは周知の事実。

ほとんどのスーパーマーケットは正確な数字を隠しているけれど、環境リサーチ会社Eunomiaの推測では、上位のスーパーマーケットは毎年80万トン以上のプラスチック廃棄物を排出している。イギリス国内で年間150万トンといわれる家庭プラスチック廃棄物の半分以上だとか。

イギリスでは、廃棄物の運搬に全長約10mのコンテナが使われる。80万トンというゴミを載せれば、このコンテナがロンドンからシドニーまで続くことになるし、地面に敷き詰めれば、グレーターロンドン (ロンドンを中心とするイギリスの首都圏) 全体が高さ2.5㎝のゴミで埋まる。

ゴミ問題は世界的な広がりを見せ、イギリスの各家庭が毎年1トン以上のゴミを排出していることが明らかとなったそう。すべての家庭を合算すれば1年で3,100万トン、ダブルデッカー (2階建て) バス350万台分の廃棄物になる。

同リサーチ会社によると、人間が作り出す廃棄物の量は必ず前年を3%上回るという。プラスチックの分解には少なくとも450年、長ければ永遠の歳月が必要みたい。この状態が続けば、2050年までに、海中には魚よりもプラスチックのほうが多くなることだろう。

毎日の生活でも、この事実を心にとめておきたい。

※この記事は、イギリス版ウィメンズヘルスから翻訳されました。