恋をしても増えない!? 女性ホルモンを味方につける20代・30代の過ごし方

02 January 2018

恋をしても増えない!? 女性ホルモンを味方につける20代・30代の過ごし方

“女性ホルモン”って聞いたことあるけれど、実はよく分かっていない……そんな女性も多いのでは。女性の心身と女性ホルモンは、一生のパートナーと言っても良いほど密接な関係。私たちが思っている以上に、心身の状態やライフスタイルに大きな影響を与えているのも事実。

西村留美

女性ホルモン専門家 西村留美

13年間セラピストとして、人の身体や心をケアする仕事に従事。20代の頃から原因不明の不快症状(イライラや不安、無気力など)に悩まされ、人生が思うようにいかないもどかしさを感じる。鬱なのかも? と思い精神科を受診したことも。後にそれらがPMSだったことを知る。現在も提唱している【記録する】ということを始め、自分の身体とうまく付き合っていくことに成功。同時に生理の大切さを痛感する。同じ悩みを抱えている女性が他にもたくさんいるはずだ! と女性ホルモンについて徹底的に勉強し、女性ホルモン専門家となる。月の生理を楽しみながら夢を叶える独自のメソッドを伝えている。

https://natural-harmony.jp

今回は知っているようで知らない女性ホルモンについて、女性ホルモン専門家の西村留美さんにインタビュー。女性ホルモンの正しい知識を知って、自分の心と身体の声に耳を傾けてみて。


女性ホルモンって何?

女性ホルモンって何?

「簡単に言うと、毎月の生理を起こしている二つのホルモンのことです。この二種類のホルモンが交互に増減を繰り返し、約28日周期で身体のリズムを作り出しています。このリズムが月に一度訪れる生理のリズムなんです」(西村さん)

【1】 エストロゲン(卵胞ホルモン)

生理後から排卵までのおよそ一週間に多く分泌されるホルモン。“美のホルモン”とも呼ばれ、子宮内膜を厚くして妊娠に備える、受精卵の着床を助ける、卵子を育てるといった基本的な役割がある。

ほかにも

● 女性らしい身体をつくる

● 肌にハリやツヤを与える

● 新陳代謝がアップする

● 内臓脂肪をつきにくくする

● 髪をツヤツヤにする

● 自律神経や脳の働きを良くする……など

 

【2】 プロゲステロン(黄体ホルモン)

排卵後から次の月経にかけて多く分泌される。

主な作用は

● 子宮内膜をさらに厚くし、妊娠を維持する

● 子宮内膜や子宮筋の働きを調整したり、乳腺の発達を促す

● アンチエイジング効果

● 皮脂の分泌量を増やすのでニキビができやすくなる

● 骨盤内に血を溜め込もうとするので血行が悪くなる……など

 

「エストロゲンの分泌が高まる月経後から排卵にかけてが心身ともに一番調子が良く、気持ちも明るく前向きに、活動的になれる時期と言われています。逆にプロゲステロンの分泌が高まる排卵から次の月経にかけては、だるさや頭痛、イライラしたり落ち込みやすくなったりといろいろな不調が現れます。症状はさまざまですが、これがPMS(月経前症候群)と呼ばれるものです。

この2つの女性ホルモンにはバイオリズムがあり、どちらが多くてもダメなんです。このバランスが保たれていることが女性ホルモンと上手く付き合えている状態と言えます」


女性ホルモンの変化のサイン

女性ホルモンの変化のサイン

「ストレス、睡眠不足、飲み会や残業が続くなどの状態で身体が無理をしていると、個人差はあるものの、生理に影響が出やすくなります。不調を感じると婦人科系の病気を疑う女性が多いですが、子宮筋腫や子宮内膜症などの病気の方以外は、脳の疲れが原因で女性ホルモンのバランスを乱していることが多いです。女性ホルモンは影響を受けやすく、ちょっとしたことで乱れてしまいます。

そもそも生理痛はないのが普通。我慢は逆にストレスになるので、痛みを抑えるために薬を飲むのは良いのですが、薬を飲みながらも生理に対しての根本的な対処をとることが必要です」


女性ホルモンは増減しない!?

女性ホルモンは増減しない!?

女性ホルモンが増える、減る……という表現を聞いたことがある人もいるはず。西村さんによると、女性ホルモンは増えたり減ったりしないそう。

「女性ホルモンというのは生まれたときから変わらないんです。医学的な表現ではありませんが、一生でスプーン一杯分くらいの量と言われています。女性の心身は本当に微量なホルモンに左右されているので、増える・減るということより、バランス良く分泌されていることが大事です。

ですので、良く聞く“ときめいたり、恋をすると女性ホルモンが増える”ということはありません。残念なお知らせですが……でも、ガッカリしないでくださいね。女性ホルモンは分泌されませんが、PEA(フェニルエチルアミン)という快感を感じるホルモンが分泌されます。

女性ホルモンは脳からの指令で機械的に分泌されていて、感情的な部分には基本的に左右されません。恋をした人がキレイになるというのは、女性の精神的部分が影響しているのかもしれませんね」


豆乳やザクロは女性ホルモンの変わりにならないの?

豆乳やザクロは女性ホルモンの変わりにならないの?

豆乳や納豆、ザクロなど、女性ホルモンと似た作用があると言われる食材も多く、意識して摂取している人もいるのでは? これも、誤解をしている人が多いそう。 

 

「大豆製品やザクロなどから得られるのは、エストロゲンに似た作用のみです。プロゲステロンと似た作用が得られる食材はありません。ただし、女性ホルモンを補いたいからといって摂り過ぎには注意です。適量でしたら問題ありませんが、エストロゲン過剰分泌になると乳がんや子宮がんなど婦人科疾患のリスクが上がると言われています。

 

なので、例えば豆乳だけに頼って補うといったことはNGです。豆乳を飲めば良い、という訳ではなく、日々の食生活や生活習慣を見直す方が女性ホルモンの分泌バランスを保つことには重要です」


女性ホルモンを味方につける方法

女性ホルモンを味方につける方法

どんな女性も無意識に女性ホルモンの影響を受けて生活しているもの。日々忙しく過ごす20代・30代女性が女性ホルモンを味方につけて快適な日々を過ごすには、どうしたら良いの?

 

「20代・30代それぞれの年代に合わせた方法、というよりは、20代の頃どう過ごしたかが30代に影響してくると言えます。そういう意味では、女性ホルモンを意識するのに年齢は関係ないと思います。女性ホルモンのためにも、次のことに気を付けて過ごしてみてください」

 

食事のバランス

季節の野菜をはじめ、ヒジキ、ワカメなどの海藻類、味噌などの発酵食品を取り入れてバランス良く。

睡眠

寝る時間より質が大事。スマホは枕もとに置かず、2mは離して寝た方が良いと言われています。寝る3時間前くらいから、アロマを焚いて読書をするなど睡眠のスイッチを入れる儀式を決めておくと良いと思います。

適度な運動

女性ホルモンという観点からおすすめするのは、ウォーキング、ヨガ、ストレッチです。実は頭蓋骨と骨盤は毎月小さく開閉を繰り返しているんです。自律神経が乱れていると、この開閉リズムにも影響します。ゆるめてあげるためにも、特にストレッチがおすすめです。

毎日記録する

手帳やスマホに、一言だけで良いので不調など自分が気になったことを書くことをオススメします。いつもだったら平気なのに落ち込んだ……など、身体の変化、精神状態などなんでもOK。そうすると自分の身体のリズムが分かりやすくなります。記録をつけることで、自分の身体と付き合いやすくなるんです。

 

また、生理周期を意識して過ごすことも大切だそう。西村さんによると、

● 生理中 → ゆっくり休む時期。好きなものを食べたり、好きなだけ寝たり、思いっきり自分を甘やかしてOK。

● 生理後から排卵日(排卵日は生理が始まってから14日目くらい)まで → アクティブ期。肌ツヤも良くなり気持ちも前向きになる。やりたいことをやって過ごして。食欲がコントロールしやすいので、ダイエットにもおすすめの時期。

● 排卵後から次の生理まで → PMSの症状が出やすいので、ペースを落とす時期。無理に予定を入れたり人と会ったりせず、家でゆっくりするのがおすすめ。

 

毎日のメモと生理周期を参考に、身体のリズムを意識して1ヶ月のスケジュールを組むと良いそう。ほかにも、朝起きて太陽の光を浴びる、規則正しい生活をする、人やペットとスキンシップをするなど取り入れやすいものばかり。

 

「生理ってイヤだなって思っている人も多いと思いますが、生理は健康のバロメーター。妊娠・出産など、女性は必ず自分の身体と向き合うタイミングがきます。生理や女性ホルモンと楽しく付き合いながら、生理に振り回されたり身体のせいだとあきらめずに夢を叶える女性が増えていって欲しいですね」

Photo:Getty Images

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