栄養士が避ける「ヘルシーフード」とは
食べるのをやめたほうがいい11の食材とは? その内容をUK版「ウィメンズヘルス」からご紹介。
食べるのをやめたほうがいい11の食材とは? その内容をUK版「ウィメンズヘルス」からご紹介。
スーパーマーケットの棚に並んでいる「健康な」食品の多くは、実際はヘルシーなふりをしたジャンクフードだということはよく知られていること。
フルーツジュースや味つきのヨーグルトはそうだと知っているけれど、普段買い物かごに入れているものも実はあまりヘルシーではないかもしれない。まるでヘルシーなような書き方でごまかしているけれど、実際は砂糖が添加されていたり、身体には悪い材料がたっぷり入っていたりすることも。
それでは、栄養士すら手を出さないような偽物の食材はどれなのか? 避けるべき食べ物を専門家に教えてもらった。
なんと驚きの事実! カットされたパンは思っているほどヘルシーじゃないそう。
「小麦の粒は小麦粉に加工される段階で高温処理されるため、もともと含んでいるビタミンやミネラル、フィトケミカルが失われてしまう」と言うのはルイジアナの管理栄養士、ダフネ・オリバー。
さらに、スーパーで売られているようなパンは、通常パンを作るために必要なもの以外も多く使われていて、その種類は4倍にもなることも。これは、新鮮さを保つためにさまざまなものが添加されているということ。オリバー氏は「発芽穀物を使ったパンをそのまま1斤買うほうがよい。その方が吸収されやすい栄養素を含み、添加物は保存料なども少ない」と説明する。
オートミールは食物繊維も多く、バランスが取れている栄養たっぷりの朝食メニューとしてすすめられているが、実はどれを食べても同じというわけではない。味つきのインスタントオートミール、たとえばゴールデンシロップ味やアップルアンドシナモン味のものは砂糖と塩分が多いものがほとんど。
Text:Krissy Brady Translation:Noriko Yanagisawa Photo:Getty Images
3. 調理済みの野菜パスタ
野菜入りのパスタと普通のパスタの違いは栄養面ではほとんど差はないので、いつものパスタの替わりに食べても健康にあまりインパクトはない、とフィラデルフィアのトマスジェファーソン大学病院の臨床栄養士エミリー・ルービンは言う。健康的で意味のあるものを選びたいのなら、調理済みのパスタを食べるかわりに、パスタ状にカットした野菜を食べるようにしてみて。
4. 野菜チップス
チップスは野菜とはいえ、揚げものであることには変わりない。それがジャガイモでもビーツでも同じ。
「チップスの野菜ではなくは揚げるときに使われている飽和脂肪酸とトランス脂肪酸が身体によくない」とビバリーヒルズの栄養センターの専門家、アドリエン・ユーディム医師。しかも、多くの野菜チップスは原材料欄を見るとジャガイモが最初に書かれており、カロリーも普通のポテトチップスと同じくらいだそう。ケール、ニンジン、ズッキーニなの野菜を使って自家製の野菜チップスを作ってみて。そうすれば、カロリーも塩分も脂質も少ない上に自分で作ったもののほうがずっと栄養価が高い。
5. パック済みのスムージー
パックされたスムージーのほとんどはフルーツジュースや普通の牛乳をベースとして使っているので、カロリーが高い。しかも、糖質や脂質が添加されているとコスタ氏は言う。市販のスムージーは56gで200kcalから1000kcalもあり、脂質1gから30g、糖質は15gから100gも含んでいるそうなので注意が必要。
6. 低脂肪ピーナツバター
体重を減らしたい、心臓の健康のため、と思って脂肪ゼロや、低脂肪のピーナツバターを買っているのならそれはもうやめてもいいかもしれない。普通のピーナツバターとカロリーも同じだけでなく、カットした脂質のかわりに砂糖が添加されていると、オハイオ州立大学のウェクスナーメディカルセンターの管理栄養士、ローレン・ブレークは話す。
ピーナツにもとから含まれている、良質な脂肪である一価不飽和脂肪酸をカットしてしまうと、せっかくの健康によい効果も失われてしまう。「研究では、食事にナッツやナッツバターを取り入れている人のほうがⅡ型糖尿病を発症するリスクが低いということを示唆している。それに加えて、ナッツは心臓病を予防してくれるかもしれない」とブレーク医師。自然なピーナツバターで、原材料に油やサトウキビやトランス脂肪酸が添加されていないものを選んで。
7. 冷凍のダイエット食
低カロリーや少量であることをうたっている冷凍ダイエット食の多くは30kcal以下で、野菜や全粒穀物が足りていない。その結果すぐにお腹がすいてしまう、とコスタ氏。
冷凍のダイエット食は新鮮さをキープするための塩分量が多く、Centre for Disease Control and Preventionによる一日の推量摂取量が2300mgのところ、なんと1食分で600mgも含まれていることもあるという。つまり、1食で一日の1/4もの塩分を摂取してしまうということ。「より健康的で栄養価の高い選択肢としては、身体によいメニューをまとめて作っておくこと。小分けに冷凍しておけば好きなときに食べられる」とコスタ氏はアドバイスする。
8. ビーフジャーキー
確かにビーフジャーキーはおいしいおやつで、手軽にタンパク質を摂ることができる。ただ、ビーフジャーキーは肉を保存するために塩分が大量に入っているので注意が必要。
「塩分を摂りすぎると水分をためこんでしまい、むくみにつながる」とHelloFresh専属の栄養士、レベッカ・ルイスは話す。さらに、塩分の高い食事は血圧に影響を与えるので、食べるなら塩分の少ないターキージャーキーに。「ターキージャーキーならビーフジャーキーと同じくらいおいしいのに塩は少ない」とルイス氏。
9. 代替肉
ベジタリアン用の「肉」は加工された大豆タンパク質、キャノーラ油やキサンタンガムなど疑わしい材料がたくさん入っている。
「もしベジタリアンだったり、植物性の食品を食べていたりして、肉を食べたくないのなら豆類、卵や乳製品、発酵させた大豆製品などからタンパク質を摂るようにするとよい」とブレーク医師は提案する。さらに、市販の代替肉を買う場合は、裏面を必ずチェックしてホールフードが原材料であることを確認するように。
10. プレッツェル
プレッツェルは簡単に言うと砂糖でできているようなものだ、とカリフォルニアのMedifast Weight Control Centerのカーラ・ウォルシュは言う。「精製された炭水化物は健康のための栄養素をまったく含んでいない上にお腹を満たしてくれない。そのため、食べ過ぎてしまいがち」だとか。
11. 脂肪ゼロのドレッシング
脂肪のないドレッシングを使うのはカロリーをカットする健康的な方法だと思っているかもしれないけれど、そうではない。
むしろ、野菜の持っている栄養素を十分に吸収できていなくなっているかもしれない。「緑の多いサラダは、脂溶性のビタミンや必須ミネラルや身体を病気から守ってくれる抗酸化成分を含んでいる。健康的な脂質を加えないと、私たちの身体はサラダに含まれている栄養素を全部吸収できない」とブレーク医師。