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正直、目の健康にどれくらい気を遣ってる? 目を細めないとテレビが見えないと気づいたときや、コンタクトレンズを使っていてかなり目が痛くなったときだけ、という人も多いのでは。ママみたいなことを言って申し訳ないけれど、目の健康は間違いなく、かなりの注意を払うべきもの。単純に乾燥しているだけだから、と素人診断は危険。覚えておきたい、眼科に行くべき5つの項目をピックアップ!

例えば目がかすむ、視界に浮遊物や斑点が見えるといった視覚の変化は、気付いた段階で早めに検査を受けて命拾いすることもあれば、腫瘍や脳卒中、さらにはがんといった病気の初期症状であることも。

眼鏡やコンタクトレンズの度数を変える必要がなくても、1~2年に一度は包括的な検査を受けることを眼科医が勧めているのは、これが理由。

でも、米・ミシガン大学ケロッグ・アイケアセンターの眼科医で、眼科学・視覚科学のサヨコ・モロイ教授によると「毎年、または半年ごとに目の検査を受ける用心深い人でさえ、かなり注意を払うべき目のトラブルが突然起きることもある」そう。

以下のような症状が現れたら、今すぐ医師の診察を受けよう。

Check1.視界をクモの巣が流れ、チカチカ光る
眼球の一部である後眼房(こうがんぼう)には、卵白のような質感を持つ硝子体(しょうしたい)と呼ばれる目の組織がある。年をとると、そのゼリー状の質感が液体化して、クモの巣やちりのような浮遊物が見えるようになる。これは飛蚊症(ひぶんしょう)と呼ばれる。

浮遊物などを1回や2回は見たことがあるかもしれない。でも、浮遊物の数が突然増えた場合は、今すぐ眼科に行くべきだとモロイ博士は注意を促す。これは、目の網膜と血管が切れている可能性があるからだそう。閃光も見える光視症の場合、失明につながる網膜剥離の恐れもあるのだとか。

剥離した部位と範囲により、レーザー治療や凍結治療、網膜を元の位置に戻すためのガス注入が行われる。手術を要することもある。

Check2.目が痛くて、焼けたように感じる
モロイ博士いわく、「こうしたトラブルの原因は炎症か刺激。あの痒いような、燃えるような感覚をもたらします。通常は、まぶたにすむ細菌や微小なダニによって引き起こされる眼瞼炎(がんけんえん)と呼ばれる炎症」。ラッキーなことに、ベビーシャンプーとぬるま湯のミックスで症状を和らげることができるそう。

麦粒腫(ばくりゅうしゅ、ものもらいのこと)、感染症や痛みを伴うまぶたの皮脂腺の炎症が原因であることも考えられる。病院ではあて布をして炎症でできた嚢(のう)、つまり “目のニキビ” を圧迫して膿を出すのが一般的。それでも膿が出なければ、切開が必要になるかもしれない。

目が “日に焼ける” こともある。これは、太陽の紫外線や日焼けマシンの人工光源にさらされたことによる、光線角膜炎という病気。砂や水、氷や雪などの表面に太陽光がまぶしく反射したのが原因であれば、雪盲(せつもう)とも呼ばれる。通常は自然と治まるものだけれど、感染症の危険性がある場合には、医師が点眼薬を処方することもある。

Check3.目が極度に赤い、または乾燥している
充血は、目が刺激を受けて血管が拡張している証拠。タマネギのような化学的な刺激物や、花粉や猫などによるアレルギー反応など、さまざまな原因が考えられる。

目の表面を潤すのに十分な涙が分泌されず、乾燥しているのが原因であることも。トラブルの原因を突き止めるために、モロイ博士は、目の潤滑剤や人工涙液を使うことを勧めている。「“充血を和らげる” と謳っている市販の製品はトラブルを悪化させる成分が入っている場合もあるので、避けた方がいいかもしれません」

それでも改善しないなら眼科へ、とモロイ博士。慢性的なドライアイや、目薬以上の治療が必要になる自己免疫障害がないかを調べるために、涙の分泌量をチェックしてもらえる。

Check4.目に新しいほくろやシミができた
今までもずっと目にシミがあったなら、医師などにそう指摘されたことがあるはず。でも、新しいシミができたなら、今すぐ眼科で検査を受けて。

ちなみに、それはほくろやシミが目の表面に見える場合。ほくろが目の裏にできると、気づかないこともある。モロイ博士によれば、「ほくろの問題は、悪性の黒色腫(メラノーマ)になる可能性があるケースも」

ほくろやシミができるのは非常にまれといわれるが、定期的にチェックしよう。腫瘍や黒色腫が目の裏にできれば、かすみ目や重度の網膜剥離といった視力障害の症状がすぐに現れることもある。すぐさま眼科へ行くべきサイン。

Check5.二重に見える
モロイ博士によると、両目を開けた状態で物が二重に見える複視は、目の筋肉が正しく並んでいないことを意味する可能性があるのだとか。神経学的な問題に起因することもあり、脳腫瘍や脳卒中も考えられる。

また、片目の複視では、白内障や網膜関連の問題が疑われる。

単に目の筋肉の問題なら、一時的に使えるのがプリズム眼鏡。光を屈折させて二つのイメージを一つに合わせることで、視力を矯正してくれる。モロイ博士いわく、「筋肉のずれを矯正する外科学的なアプローチもあります」

神経学的な問題がある場合、通常はMRIやCATスキャンが行われる。その場合は、眼科以外の専門家や医師が担当する可能性が高い。

※目にトラブルが起きた場合は、自己判断せずに医療機関を受診することをおすすめします。

※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: Aysha Khan Translation: Ai Igamoto Photo:Getty Images