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高タンパク質ダイエットで脂肪が燃やせるというのは、知られた話。でも、フランスのトノン・レ・バン病院で開発されたと言われるトノンダイエットでは、なんと14日間で10kgも痩せられるらしい。

ケトン体ダイエットと同様、このプランではタンパク質が重視されている。でも、その他の栄養素はほとんど不足。注意すべき点は他にもある。公式サイト (誤字脱字が目立つ) は、トノンダイエットを “最も早く効率的に痩せる方法のひとつ” としているが、トノン・レ・バン病院の正式な承認は受けていないとか。でも、怪しいのはこれだけじゃない!?

そもそもトノンダイエットとは?

2週間毎日、1日のカロリーを600~800kcalに抑える。目標とすべき正確なタンパク質の量が書かれていない一方で、妙に具体的な食事プランが存在する。朝食には甘くないコーヒーか紅茶を1杯 (時々ちょっとミルクをかける、または小さな全粒パンなどの控えめなサイドディッシュを食べるのはOK……)。ランチは常にプロテイン中心。1~2個のゆで卵に、塩の入っていない野菜か蒸した魚にトマトを添える。ディナーには、ステーキやハムといった主食にオプションで野菜の付け合わせ。7日目と14日目のディナーには (理由があれば) 好きな物を食べてもいいけれど、アルコールは絶対にNG。

その後やって来るのが、女性なら1日1,200kcalを摂取するべき “安定期” (期間は不明確)。朝食には再び甘くないコーヒーか紅茶、少量のヨーグルトかミルク1杯、マーガリンたっぷりの小さなパン、そしてフルーツまたはフルーツジュース1杯。ランチには野菜と100~150gのタンパク質 (肉、魚または卵焼きから) に人工甘味料の入っていないカッテージチーズとフルーツ。 ディナーにはお手製の野菜スープ、小さなジャガイモ、少量のタンパク質、少量のマーガリンを添えた緑野菜、パン1枚とフルーツ。間食にはヨーグルトかカッテージチーズというメニュー。

とんでもなく犠牲が多いように聞こえるのは、実際にそうだから。

トノンダイエットに効果はあるの?

理論上はYES。でも、ニューヨークの栄養フィットネスサービス『Health to the Core』の認定管理栄養士サマンサ・リゴリによれば、この奇妙で変化のない食事プランを続けるのは大抵の人にとって大変。初期段階では体重が減っても、それを維持するとなれば完全に別の話。食物繊維を僅かにしか含まないタンパク質中心の食生活では、すぐに便秘になったり不快感を覚えたりすることもあるから。

刺激的なダイエット法は、そのメリットだけでなくデメリットも確認してから試したいもの。

※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。



Text: Claire Lampen Translation: Ai Igamoto Photo: Getty Images

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Nana Fukasawa
ウィメンズヘルス・エディター

2018年に「ウィメンズへルス」編集部にジョイン。アシスタントを経て、エディターとして美容、フード、ダイエットなどの記事を担当。流行りそうなヘルシーキーワードをいち早くキャッチすることを心がけている。CBDや筋膜リリース、アーユルヴェーダ、植物療法を学ぶ、自他共に認める“セルフケア マニア”。2023年初めてのハーフマラソンに挑戦。