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人気のジムに足を踏み入れれば、さまざまなフィットネスチャンレンジが行われていることに気付く。一週間も続く地獄の「ブートキャンププログラム」に名乗りをあげる人もいれば、毎日のヨガやランニングを自分に課す人もいる。

このようなチャンレンジに全力で取り組むのは理論的には名案に思えるけれど、実際には体にどんな影響があるのだろう?

リスク

まずは悪いニュースから。「同じエクササイズを立て続けにやりましょうというフィットネスチャンレンジは、多くの場合、初心者や普段はあまり運動しない人を対象としている」 と語るのは、米インディアナポリスの「Robertson Training Systems」の社長で、認定強化調整スペシャリストのマイク・ロバートソン。「それが問題となり得る。というのも、5年もサイクリングしていなかった人が突然、何週間も毎日スピンクラスに参加すれば、運動量の急激な増加でオーバートレーニングになるから」

つまり、そのチャレンジに向けて体を整える時間を十分にとらないと、体が壊れ、疲れ果てて弱くなり、けがをする場合もあるということ。例えば週6~7日のプログラムに参加するなら、その前に週2~3回のクラスで体を慣らした方がいいみたい。

しかも、衝撃や体重負荷の少ないアクティビティ (バレエ、ピラティス、ヨガなど)ですら、毎日やれば問題を引き起こすこともあるらしい。

「同じ姿勢やポジションを取っていると、痛みや凝りが出ることもしばしば。これが椎間板ヘルニアのような、より深刻なけがのリスクを高くする」

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メリット

じゃあ、このようなチャレンジに利点はあるの?
「日常的に運動する習慣がつくことが最大の利点。何かが習慣化すれば、そのパターンを打ち破るのが大変なのは周知の事実」

一度に何週間もワークアウトをサボる傾向にある人には、フィットネスチャレンジがピッタリかも。

同じジムを何度も訪れ、同じワークアウトを繰り返しやっていれば自信がつくのは言うまでもない。初めてキックボクシングに参加したときのことを覚えてる? 自分のフックとアッパーカットがまったく同じに見えることに誰かが気付くのではと心配しながら、レッスンの大半を過ごしたんじゃないかな?

でも、8回目のレッスンを終える頃には、サンドバッグをものにしていた。

もちろん、身体的な変化も現れる。ロバートソンいわく「ダイエットと筋トレの成果は『どんなワークアウトをしているか』『毎回どれだけ頑張っているか』『ジムやフィットネスのクラスの以外でも食生活や睡眠、アルコール摂取量などのケアを通じて、ダイエットや筋トレの目標を支援しているか』による」そう。

でも、「マッスルメモリー」は間違いなく向上する。「特定のアクティビティを徹底的に繰り返すことで、体がそれをマスターする。練習みたいなもの。神経筋の回路を常に改良することになるから、あなたのスキルにも無駄がなくなっていく」

結論として、フィットネスチャレンジは体の強化というよりも、メンタル面とモチベーションの向上に効果的といえそう。でも私たちの大半は、それでほとんど勝ったも同然。一つ試してみるのなら、始める前にまずは週2~3回を3週間、体の準備をしてみて。

体の声に耳を傾けるのも忘れずに。何かがストップと言っている気がするならストップ。それと、週1日は何としてでもオフにして。危険を冒してまで、一週間続けての異常に厳しいチャレンジに参加する意味はないかも。

※この記事は当初、アメリカ版ウィメンズヘルスに掲載されました。

※この記事は、UK版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: Marissa GainsburgTranslation: Ai Igamoto Photo: Getty Images

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Nana Fukasawa
ウィメンズヘルス・エディター

2018年に「ウィメンズへルス」編集部にジョイン。アシスタントを経て、エディターとして美容、フード、ダイエットなどの記事を担当。流行りそうなヘルシーキーワードをいち早くキャッチすることを心がけている。CBDや筋膜リリース、アーユルヴェーダ、植物療法を学ぶ、自他共に認める“セルフケア マニア”。2023年初めてのハーフマラソンに挑戦。