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エミリー・スカイと話をすると、彼女には3,200万オーストラリアドル (約26億円) もの価値があることを忘れてしまう。フォーブスが選んだ世界で最も影響力のあるフィットネススターの一人であることも、2017年版オーストラリアのリッチな若者リストに名前が載ったことも、独自のメイクアップブランドを所有していることも、リーボックとのコラボのことも、短縮ダイアルでドウェイン・ジョンソン(アメリカの俳優・プロレスラー)に繋がることも……。

大きな成功を収めたにもかかわらず、ゴールドコースト出身のトレーナー兼起業家のエミリーは、直接会ってもSNSでも心の温かい誠実な女性 (フォロワー数は240万人以上)。食生活や新たなトレーニングプログラムの中身を明かすにも、メンタルヘルスや人生とビジネスのパートナーであるデクラン・レドモンドについて語るにも、いたって正直。そんな彼女のたった一つの隠し事。それは、アメリカ版ウィメンズヘルスが撮影した彼女が当時妊娠6週目だったということ。

「妊娠が発覚したのは撮影のほんの数日前。撮影中もちょっと気分が悪かったけど、すごく興奮した」 そう。その後、私たちは38週間目に突入した彼女にインタビュー (妊娠中の小さな悩みの一つ一つをワクワクしながら聞いたもの)。それからわずか10日後の2017年12月18日、無事にミア・エリース・レドモンドちゃんを出産したエミリー。今回は、妊娠、メンタルヘルス、ビジネスアイデアに命を吹き込むことについてフランクに語ってくれた。

フィットネスクイーン流の妊娠中のトレーニングについて教えて?

最初の3~4ヶ月はとても体調が悪くて、エクササイズはほとんどなし。でも、妊娠第2期からは週2回、多い時には3回トレーニング出来るようになった。自分なりにワークアウトを調節したら、かかりつけの先生が全部OKしてくれた。エアロバイクに乗ることもあったけど、スクワットやデッドリフトといったウエイトトレーニング、上半身エクササイズ、ケトルベルスイングあたりが中心。体を動かして、出来るだけ良い姿勢が保てるように頑張った。生まれつき背中に問題があったんだけれど、それが妊娠で悪化しちゃって最後の2ヶ月はあまり運動しなかったな。体の声に耳を傾けて、無理をせず休む必要があったから。

自分の体に対する見方はどう変わった?

私の体は本当にすごい仕事を果たしてくれたと思う。何もなかったところに命が芽生えて、その命を育むことが出来るなんて感動。今の自分の体に対する敬意の念と愛情には、計り知れないものがある。

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「初めてミアを抱いた時は当然大喜びしたんだけれど、みんなに伝えていなかったのは、産後のうつ病にとても苦しんだこと。“ベイビーブルー” なんて、聞いたことはあったけど理解できなかった。ミアが生まれてからブルーになるなんて想像すらつかなかったのに、出産の数日後から気分がひどく落ち込んだ。何日も寝られなかったから、ホルモンバランスもメチャクチャだったと思う。出産は体にとても大きなインパクトを与える。ほとんどの変化は目に見える身体的なものだけど、ホルモンバランスや感情面では、それほど露骨に現れない変化が沢山ある。少なくとも10日はやたら悲しい気持ちになって、訳もなく泣き続けた。大切なミアが生まれてきてくれたことが、どれほどありがたい幸せなのか理解できなくて、それはもう惨めな気分だった……。

幸いにもそんな気持ちは消えて、ある程度正常な状態に戻った。ホルモンバランスが落ち着き始め、ちょっと寝ることもできた。本当に役に立ったのは体を動かすこと。軽いワークアウト (主にウォーキング) を始めたら、あっという間に気分が改善。運動して血行を良くするだけで、これだけ気分が変わるんだからビックリ。すっかり生まれ変わった気がした。なんといってもナチュラルハイが一番。4ヶ月ぶりに感じた時はどれだけ嬉しかったことか!

これこそが、今のライフスタイルを選んだ主な理由。エクササイズをすると本当にスッキリして、人生に何が起きていようとも上手く対処することが出来る。私がFITプログラムを作ったのは、他の人にも最高の気分を感じて欲しかったから。エクササイズを先延ばしにしているなら、お願いだからやってみて。後悔しないから! あなた (と周囲の大切な人たち) にとって、本当に最高の経験の一つになるから。始めるのは大変だし、不安に感じると思う。時間をかけて献身的に取り組む必要もある。でも、それだけの価値が絶対にあること!」

筋トレをワークアウトの主軸にしているのはなぜ?

若い頃はスキニーがすべてだと思っていたから、有酸素運動ばかりしてあまり食べなかった。今となってはかなり的外れだけど、体を引き締めるには食べる量を減らすべきだと思っていたわけ。その後ウエイトリフティングを始めて、今年で8年目になるパートナーに出会い、一緒にトレーニングを始めた。筋肉に重点を置き、精神的にも身体的にも強くなるという考えに惚れ込んじゃった。たくましい女性の姿に憧れて、これだ、私も強く健康になりたいと思った瞬間もう最高の気分。SNSで知識を共有し始めたのもこの時。

メンタルヘルスは重要視してる?

メンタルヘルスは最も重要なこと。私自身、深刻なうつ病に長い間苦しんで、18歳くらいの時に人生を終わらせようとしたほど。当時を振り返って思うのは、特に若い女の子にとっては、色々話し合うことが大きな意味を持つということ。こんな気持ちになるなんて、と自分を恥じる人も多いけど、実際は思いの外よくある話。メンタルヘルスについて語り合う場が増えれば、もっとたくさんの人が救われるはず。このことには本気で情熱を注いでいる。だからこそ、私のプログラムに携わり、女の子たちを支えてくれる心理学者と契約したわ。

※この記事は、オーストラリア版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: Alex Davies Translation: Ai Igamoto Photo:instagram of @emilyskyefit