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タンパク質を摂取するときに欠かせない食材といえば、鶏肉と卵。でも、どちらの方が栄養価が高いか知っている? 今回は、イギリス版ウィメンズヘルスから鶏肉と卵の栄養価についてご紹介。

英国民医療サービスは、体重1kgにつき0.75gのタンパク質を毎日摂取するよう勧めている。鶏肉、魚、卵、ヨーグルト、豆類などの自然食品から十分なタンパク質を摂るだけでなく、スムージーや焼き菓子にプロテインパウダーを混ぜてもいい。

“最高” のタンパク質の供給源とも言われる鶏肉は、脂肪分が少なく、鶏むね肉1枚で30g以上のタンパク質が摂取できる。

でも、ベジタリアンやフレキシタリアンに適したタンパク源である卵の方が、鶏肉より栄養価が高かったら?

鶏肉と卵、栄養価が高いのはどっち?

統計

イギリスでは、昨年だけで約10億羽(1年間で1人あたり15羽)の鶏が食された。一方、卵業界の統計によると、その前年のイギリスでは130億個(1年間で1人あたり200個)の卵が消費されている。

科学的見解

鶏肉には、心臓・肺・筋肉が運動中に酸素を使う速度を最適化するオメガ3脂肪酸がいっぱい。また、鶏肉に含まれる分枝鎖アミノ酸は、心筋と骨格筋の両方をサポートする。

対する卵は、卵黄に多く含まれるルテインが、認知症の発症を遅らせるのに役立つ可能性を米イリノイ大学の研究結果が示している。ハーバード大学の研究チームも、ルテインが老化に伴う視力低下のリスクを下げるとしている。

メリット

タンパク質が豊富な鶏肉は、評判通り筋肉の成長を助ける。小さめの鶏胸肉1枚(200g程度)には、タンパク質が約45gも含まれているのに脂質は3gだけ。鶏肉には、脂肪燃焼との関係が指摘されるセレンもたっぷり。

でも、Lサイズの卵2つには、15gのタンパク質だけでなく、抗がん作用のあるリボフラビンと脳を活性化するビタミンB12が鶏肉の2倍以上含まれている。よって卵は、筋トレ後のスナックにもピッタリ。

デメリット

フリーレンジ(放し飼い)の鶏肉にはビタミンEが多く、脂質が最大50%少ないけれど、入手するのが容易ではなく、価格も高め。

一方の卵には、タンパク質とほぼ同量の脂質と、それなりのコレステロールが含まれている。でも、週に4個までとするべき科学的証拠はないし、食品に含まれるコレステロールが血中のコレステロールに与える影響もゼロに近い。本当に避けるべきなのは飽和脂肪なので、オイルで焼く卵焼きではなくポーチドエッグにして食べるようにしよう。

専門家の見解

臨床スポーツ栄養士のリック・ミラーいわく、鶏肉から最大限の恩恵を受けるには、いろいろな部位をミックスするのがポイント。「栄養価が高いのは、色の濃い部位。鶏のももや脚には、鉄分と亜鉛が他の部位より若干多く含まれています」とミラーは説明している。

対する卵は、公認管理栄養士のリアノン・ランバートが言うように、タンパク質、ビタミンB12・B6の素晴らしい供給源で、食品からのエネルギーを取り込むのに役立つ。「全卵には、コリン(脳と神経系の健康を促進する栄養素)もたっぷり含まれている」そう。


結論

鶏肉と卵は、どちらも摂取するべきだけれど、鶏肉よりも総合的な栄養価が高い卵は、マルチビタミンのような食品で、脳力と筋力の両方を高めてくれる。


※この記事は、イギリス版ウィメンズヘルスから翻訳されました。



Text: Emily Pritchard Translation: Ai Igamoto Photo: Getty Images

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Nana Fukasawa
ウィメンズヘルス・エディター

2018年に「ウィメンズへルス」編集部にジョイン。アシスタントを経て、エディターとして美容、フード、ダイエットなどの記事を担当。流行りそうなヘルシーキーワードをいち早くキャッチすることを心がけている。CBDや筋膜リリース、アーユルヴェーダ、植物療法を学ぶ、自他共に認める“セルフケア マニア”。2023年初めてのハーフマラソンに挑戦。