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チクチクするブラシで肌をこすると、セルライトをケアして血のめぐりが良くなり、ツヤツヤになる? それが今、話題の「ドライブラッシング」。このケアは、実際にかなり評判がいいようだ。高級美容アイテムマニアのグウィネス・パルトロウですら、その効果を絶賛している。気になるニュースの真偽をアメリカ版ウィメンズヘルスが追いかけた。

そもそもドライブラッシングって何なの?

ドライブラッシングとは、「毛の硬いブラシを使って皮膚表面の古い角質を取り除くスキンケア」と話すのは、ニューヨークの皮膚科専門医、ジョシュア・ツァイヒナー医学博士。「リンパ液の排出と血行を促すとも言われている」

ドライブラシの形やサイズはさまざまだけれど、通常は顔と体にやさしい天然毛が使われており、背中など届きにくい部位のために作られた持ち手の長いタイプもある。

ドライブラッシングによる健康上のメリットは?

最大のメリットは角質が除去できること。ニューヨークの皮膚科専門医、デンディ・エンゲルマン医学博士によると、「ドライブラッシングは皮膚の表層と一緒に古い角質を取り除いてくれるので、キレイで健康な皮膚が肌表面に出てくる」。知る人ぞ知る電動洗顔ブラシ「クラリソニック」が、手動かつ全身用になったような感じ。

消費者はドライブラッシングのセルライト除去効果を信じており、エンゲルマン博士も「役に立つ可能性はある」と考えている。そもそもセルライトは、脂肪細胞を取り囲む結合組織に皮下脂肪が押し付けられてできるもの。圧を受けた結合組織が脂肪を皮膚表面に押し付けるので、でこぼこが出てくる。

エンゲルマン博士の話によると「ドライブラッシングをすると血行とリンパ液の排出が促される」ため、体内の炎症が減って結合組織が強くなる。それゆえに、セルライトの出現が最小限に抑えられるというわけらしい。

でも、恐らくドライブラッシングは、最も効果の低いセルライト対策だろう。また、全ての皮膚科専門医が推奨しているわけでもない。ツァイヒナー博士も、血行やリンパ系に対するドライブラッシングの効果のほどを証明するデータは乏しいと補足する。

ドライブラッシングのデメリットは?

ツァイヒナー博士いわく、乾燥肌や敏感肌の人および湿疹のある人は、絶対にドライブラッシングを避けるべき。「肌バリアーが破壊されると、肌が過敏になったり、炎症を起こしたり、乾燥がひどくなったりすることもある」。すでに敏感な皮膚に刺激を与えれば、皮膚がますます敏感になりかねない。

また結果を出す、特にセルライトケアには毎日のブラッシングが不可欠。「ドライブラッシングの効果は長続きしないので、やめればセルライトが戻ってくる」とエンゲルマン博士は釘を差す。

結論

「体の角質を、もう少ししっかり取りたい!」という人にはドライブラッシングがピッタリ。でも、奇跡が起きるとは思わないでおこう。セルライトに関しては、特にだ。

 
※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。



Text: Daley QuinnTranslation: Ai Igamoto Photo: Getty Images

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Nana Fukasawa
ウィメンズヘルス・エディター

2018年に「ウィメンズへルス」編集部にジョイン。アシスタントを経て、エディターとして美容、フード、ダイエットなどの記事を担当。流行りそうなヘルシーキーワードをいち早くキャッチすることを心がけている。CBDや筋膜リリース、アーユルヴェーダ、植物療法を学ぶ、自他共に認める“セルフケア マニア”。2023年初めてのハーフマラソンに挑戦。