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1日1時間のみ食事をして、あとの23時間は断食をするという「OMADダイエット」。効果のあるダイエットみたいだけど、そこには思わぬリスクも。気になるOMADダイエットについて、知っておくべき情報をアメリカ版ウィメンズヘルスが栄養士にインタビュー!

そもそもOMADダイエットってどんなもの?

1日1食だけの食生活を想像できる? OMADは“One Meal A Day(1日1食)”の頭文字を取った略称で、本質的にはファスティング(断食)と似たダイエット方法。ファスティングで効果が得られる人もいるけど、ある専門家たちはOMADダイエットを含めてこのような食事方法は健康的ではなく、減量のために長く継続できる方法ではないという見解を示している。

「究極な間欠的ファスティング」と話すのは、オハイオ州立大学のウェクスナー医療センターに勤める管理栄養士のディーナ・チャンピオン。OMADダイエットは「1日1時間だけ食事をし、あとの23時間は断食をするというもの」だと話す。ブラックコーヒーや、ノンカロリー飲料はいつでも飲んでOK。それ以外は一切口にしてはいけないというもの。

さらに「食事は10時から14時の間に摂るなど、毎日決まった4時間以内に食べる必要がある」と説明するのは、アリゾナ州フェニックスのバナー大学医療センターに勤める臨床栄養士のジェン・オイカリネン。OMADダイエットでは一貫性が重要とのこと。健康的な食事をするように推奨されているものの、何を食べたかではなく、むしろいつ食べたかに重点が置かれている。

OMADダイエットを実践するための4つの基本ルール!

ルール1 食事は1日に1食のみ
ルール2 毎日決まった4時間のなかで、1時間以内に食事を済まさなければならない
ルール3 直径約28センチの皿で食べる必要がある
ルール4 高さ約7センチ以上の皿で食べてはいけない

OMADダイエットは間欠的ファスティングと似ているが、著しく異なる点がある。例えば「16:8ダイエット」では16時間断食し、残りの8時間は好きなものを食べていい。3食でも4食でも構わない。

実際問題、OMADダイエットは減量に効果的?

「OMADダイエットは効果的だが健康的ではなく、継続的に実施可能なダイエット法でもない」と専門家たちは話す。ニューヨークのモンテ・フィオーレ医療センターに勤める臨床栄養士のジェシカ・エルバウムは、「OMADダイエット全体のルールに従えば、これは飢餓療法になる」とコメント。

「1日に1食しか食べなければ、カロリー不足になるため体重が減るのは当然のこと。また、体は糖質より脂肪を先に燃焼するケトーシス状態になりやすい」そう。理由は脂肪分を多く食べているからではなく、食べる量が少ないから。「ダイエット効果はさておき、OMADダイエットを含むファスティングは、気分の変動や筋力の低下、ホルモンの乱れなどが生じやすい。月経周期にまで影響を及ぼし、生理が来なくなる可能性も否定できない」とオイカリネンは言う。「そのほか、栄養失調のリスクが増加することも懸念されている。食事の摂取量を減らせば、必然的に体に必要なミネラルやビタミンが不足してしまう」

では、OMADダイエットに挑戦する価値はある?

実際のところ、OMADダイエットを称賛している人は多く、間欠的ファスティングを支持する専門家たちもいる。しかしエルバウムは、「健康的な人であれば、なおさらこのダイエットを試すべきではない」と主張している。

「特に妊娠中や授乳中の女性、過去に摂食障害を克服した人や糖尿病を抱えている人、定期的にエクササイズや筋トレを行っている人にはおすすめできない。健康的に痩せるためには、どんな方法でも長期的に継続することが大前提だ」とエルバウムは話す。つまり、バランスがとれた健康的な食生活と定期的なエクササイズは基本中の基本! もしファスティングに興味があるなら極端なOMADダイエットよりも、体に負担が少ない16:8ダイエットを試してみるといいそう。まずは栄養士に、自分にとって何がベストなのかを相談してみよう。 

※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。



Text: Nicole Blades Translation: Yukie Kawabata Photo: Getty Images

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Kaoru Sawa
ウィメンズヘルス・エディター

美容・ダイエットを中心とした記事を担当。自他共に認める美容マニアで、ハマり症。その気質から、自分が挑戦する取材企画には必ず結果へのコミットにこだわる。男性ライフスタイル誌、女性向けアプリメディアなどを経て、2021年までウィメンズヘルス編集部に在籍。