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地中海に住む人たちの食生活をならい、全粒穀物や野菜、果物をふんだんに摂(と)り、肉や魚などのタンパク質は週2〜3回のペースで摂取する「地中海式ダイエット」。食事制限が少ないことから続けやすいと評判で、今年の頭には安全性、実施のやすさ、栄養価の高さ、そして体重減の4つの要素を考慮したうえで決められる「U.S. News & World Report」の「ベストダイエット」を受賞。

ところが体重を無理なく落とせるというメリットの他にも、どうやら最新の研究結果によると、うつ病のリスクを減少させる可能性や、耐久力や運動パフォーマンスまでも向上させることが明らかになっているとか。オーストラリア版ウィメンズヘルスよりその研究の背景をご紹介。

米セントルイス大学が行った研究では、男女を交えたグループを対象に、地中海式ダイエットを4日間実施してもらったそう。同グループはその後、4日間精製糖や塩分、脂質の摂取量が多く、フルーツと野菜の摂取量が少ない一般的な洋食を摂取。そしてどのダイエットを終えた後もランニングマシンで5km走ってもらい、ペースを比較したそう。すると、地中海式ダイエットを実施した後のランのペースのほうが、洋食の食生活を終えた後のペースよりも6%速かったことが判明。ちなみに心拍数と疲労度はほとんど変わらなかったとか。

これほど明白な違いが出たのは、地中海食に抗酸化物質と硝酸塩が豊富で、強力な消炎作用があるからだと研究チームは考えている。

「地中海食に含まれる栄養素の多くは、その食事を取った直後、または数日間を通して運動パフォーマンスを向上させます」と説明するのは、上席研究員で栄養学教授のエドワード・ワイス博士。

「しかし、このメリットは、西洋食に切り替えた途端に失われてしまいました。つまり、地中海式ダイエットを長期間続けることが大切であることを示唆しています」

ワイス博士によると、これはアスリートにとって特に有益な情報だそう。

「この研究結果を通して、健康的な食生活が運動パフォーマンスを向上させるうえでも大切であることが判明したといえるでしょう。運動好きな人やアスリートでも、健康な食生活を送れていない人が案外多いです。この発見がヘルシーな食生活を始める動機になるといいですね」

※この記事は、オーストラリア版ウィメンズヘルスから翻訳されました。



Text: Lucy Bode Translation: Ai Igamoto Photo: Getty Images