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夏まであと数カ月。大幅に痩せられなくても、「あと2~3㎏痩せたい!」という人は多いはず。そこでおすすめなのが、昼食を“お弁当”にすること。今回は、管理栄養士でヨガ・ピラティスインストラクターの山本奈津子さんに、ダイエット時は昼食をお弁当にしたほうがいい理由とダイエット弁当の基本について伺った。

30代女性のお昼に摂取すべきカロリーはどれくらい?

「1日の摂取カロリーの基準値は、年齢・性別・体重・運動量によって変わりますが、平均的な体重(53.1㎏)の運動量が少なめ(デスクワークが多い)女性を想定した場合、1食当たり約580kcal(※1日1750kcalで計算。食事摂取基準201530~49歳女性参照。)です。月にマイナス1kgダイエットしたい場合、1食当たり約80kcal程度のマイナス(1日240kcal)が必要になるので、昼食は500kcalを超えないことが目安となりますね」

なぜ昼食をお弁当にするといい?

「お弁当は毎日、“決まった箱”の中に入っている量を食べるので、食べすぎない点がいいですね。上手にカロリー調整したお弁当を毎日食べることで、無理なくダイエットできます。たとえば外食のランチ定食は800kcal以上のものが多く、カロリーを摂りすぎてしまいがち。また、外食より野菜が取り入れやすいのも、お弁当のメリットですね」

添加物や油、塩分が外食や中食より少なくて済むのも弁当のよいところ。また、外食時の意識改善にもつながるという。「お弁当のカロリーを意識しながら作ることで、これくらい食べたら、だいたいこんなカロリーだろうな、ということがわかるようになって、外食時も食べすぎを防ぐことができます」

ダイエット弁当には歯ごたえのある食べ物を入れるといい?

食事は、食べ始めてから少なくとも15分以上経過しないと満腹感を感じないと話す山本さん。「ゆっくりよくかんで食べることで、満腹感が得られやすくなります。また、歯ごたえのあるものは食物繊維を多く含むものが多いため、満腹感を感じやすく、血糖値の上昇を穏やかにしてくれるので、ダイエット効果が期待できますよ」

ダイエット時のお弁当を作る際、油はどうすればいいの?

「たとえば卵を焼くときに、油をたっぷり入れてしまったり、ソーセージやベーコンを炒めるときに油を入れていたりすると、カロリーがかなり高くなります」と山本さん。

油は大さじ1杯110kcalと高カロリー。小さじ1杯でも35kcal以上あるという。油を使う必要のない、テフロン加工のフライパンを使用したり、炒めるのでなく蒸すなどして、油を控えめにすることがポイントだという。

「揚げ物はお弁当に便利ですが、酸化した油をたっぷり摂取することになるので、ダイエット中は控えたいですね。どうしても揚げ物を入れたい場合は、てんぷらやフライなど、衣の多いものではなく、から揚げや素揚げなどの衣の少ないものにしたほうが、カロリーを抑えることができます」

ただし、油も体に必要な大切な栄養素だと山本さんは話す。「えごま油、アマニ油、アボカドオイル、オリーブオイル、椿オイルなどを、サラダや和え物などに少し加えるなどして、良質な油を摂取するようにしてみましょう!」

旬の野菜はダイエットの味方!

「スーパーに行けば年中同じ野菜が手に入りますが、その時期にしか食べられない、旬の味を楽しむことも大切。旬の食材は栄養価が高く、味もおいしいです。さらに素材がよければ、味付けも簡単。また、季節の食べ物を積極的に取り入れることで、飽きずにお弁当生活を続けることができますよ」

“ご飯”はどれくらい抑えればいいの?

市販のお弁当は少なめでも200g程度のごはんが盛られていているとか。なんと、それだけで330kcal以上のカロリーが! 「小ぶりの茶碗1杯150gとして約250kcal。ダイエット中は、ごはんは200kcal=120g程度に抑えられると、おかずをしっかり食べることができますよ」

手作りのお弁当は、ほんのちょっとの工夫で、カロリーの摂りすぎを抑えられることがわかった。ヘルシーな豆腐やこんにゃくなども、上手に入れてカロリーをセーブにつなげよう。また、ダイエット中は、たんぱく質が不足しがち。鶏のささみ・胸肉、豚もも・ヒレ肉など、脂肪分が少なく良質なたんぱく質は積極的に取り入れるようにしよう!

次回は、“お弁当を毎日続けるコツ”を山本さんに伺う。



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山本奈津子
管理栄養士・ヨガ&ピラティスインストラクター
株式会社Tula代表。食事指導、運動指導、ダイエット指導の総数は1万人以上。大学で管理栄養士の資格を取得し、食品メーカーで商品開発を経て、フィットネスクラブへ転職。趣味であったヨガを本格的に学び、ヨガとピラティスのインストラクター資格を取得する。その後、インターネットを活用した健康サービスの開発や、企業向け特定保健指導サービスの運用に携わる。現在はオーガニック食品の開発、オーガニック食材を使用したレシピの提案、ケータリングの提供、ヨガと食をテーマとした教室・イベント・ワークショップなどの運営を行っている。willd.jp