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「よし、健康な食生活を取り入れることで体重を落とすぞ」と意気込んだのはいいけれど、どこからどう始めていいかわからない。そんな人に向けて、健康的に減量したいときこそ避けるべきNGな行為を、オリンピック選手の食事指導も担う栄養士、リアノン・ランバートがイギリス版ウィメンズヘルスにレクチャー。

1. グルテンフリーなど、ある食品群を「抜く」ダイエット

健康になるということは、痩せることにもトレンドのダイエットに乗っかることにも直結しない。例えばある食品群は避けるなど、制限を設けるダイエット法は、そもそもの栄養の基本をとらえていないのでNG。体をきちんと機能させるのに大切なのは、バランスよく栄養を摂(と)ること。

グルテンフリーや炭水化物を避けるダイエット法は、一見魅力的に聞こえるかもしれないけれど、結局これらも食事制限の類い。体が摂取する栄養素を制限してしまうので、長い目で見ると体にダメージを与えかねないそう。

2. 「食べてはいけないもの」にばかりフォーカスする

ランバートいわく、実際に制限を設ける必要のある食材は一つもないそう。「本来、食べ物に"良い"も"悪い"もない」と話す彼女。それよりも大切なのは、食べてはいけないものに重点を置かず、食べていいものや食べるべきものに重点を置いてみること。

健康の鍵を握るのは、最近はやりのダイエットでもなければスーパーフードでもない。栄養をたっぷり摂(と)ることで、回復力と幸せを得ることが何よりも重要。

3. 旅行中は、自分を甘やかす

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旅行中もヘルシーでいるためコツは、3つ。

①水分補給を忘れずに

人間の体はほぼ水分でできているため、意識的に水分補給を。

②準備は万端に

旅の途中で、どんな食事が提供されるかは想定できないので、カバンの中にはりんごやナッツ、自家製グラノーラ・バーなど、ヘルシーなスナックをあらかじめ詰めて行こう。

③睡眠はたっぷりとる

最低でも8時間は睡眠をとるのが理想。飛行機に長時間乗るときは枕を持参して、時差のある場所へ行くときは、目的地へ着くまでできるだけ寝ないようにするのが理想。そうすればすぐに新しいリズムに体を慣らすことができるはず。

4. 忙しいときは、つい加工食品に頼ってしまう

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自然食品には栄養がたっぷり詰まっていることに対し、加工食品は栄養価値の低いものが多い。レンジで温めるだけの料理や、スーパーで売られている調理済みの料理はなるべく控えよう。自然食品の原形が見えないものは、ほとんどの場合、加工食品。その全てが体に悪いわけではないけれど、塩や砂糖、油が必要以上に加えられているものが多いので気をつけて。

5. 外食がヘルシーであれば、自炊はしなくてもいい……と考える

自炊する最大の利点は、使う材料を全て把握できるというところ。自然食品を中心とする食生活は、健康状態を万全に保つのにも、食生活を改善するのにも効果のあるシンプルな戦略。自炊する日を増やし、さまざまな料理にチャレンジしているうちに、生活にプラスの変化が訪れるはず。

長時間働いている人は、作り置きがおすすめ。帰宅したらレンジでチンするだけでいいよう、準備しておこう。1食分ずつに小分けして冷凍保存しておくと、なお便利。

6. 「誰か」に効果があったダイエットをまねする

健康になろうと思ったとき、多くの人は自分の体に耳を向けず、他人の声や意見を求める傾向にあるそう。でも実際は、自分の体に今、何が必要かを知ることが健康への第一歩。ランバートのクライアントが最も苦労するのはこの点だとか。

肝心なのは、感情に流されず、体に正直になること。彼女のクライアントたちはまずマインドをトレーニングするところから取り掛かるそう。

7. 自分に合わない食生活をなんとなく続ける

体とは、性格と同じように、独自の個性を持っている。そのため「誰かが成功した食事法」が自分にもぴたりと合うとは限らない。つまり、一人ひとりに合った食事法を試行錯誤しながら見つけていく必要がある、ということ。

生きている限り食事は必要不可欠であるうえ、健康な食生活を志したからといって明日結果が出るわけではない。だからこそ大切なのは、楽しみながら自分に合った食生活を見つけること。

8. 即効性のある減量法に惹かれ、根気強くダイエットが続けられない

健康はすぐに改善されるものではないので、体重に反映されるのにも少々時間がかかるもの。それに短期間で体重を落とすのは、決して理想的ではない。

一つのダイエット食品、あるいは何らかの魔法の組み合わせが"瞬時に"ダイエット効果をもたらすという話は、残念ながら誤報。なかなか変わってくれない体形にむしゃくしゃする日もあるかもしれないけれど、忍耐強く続けることが確実だと心にとめて。

9. 食べ過ぎた翌日は、断食など極端な食事制限を自分に課してしまう

お休みの間に食べ過ぎたからといって、休暇の直後に極端なダイエットには走らないで。実はいつものルーティンに戻るだけでも、食べ過ぎは防げるもの。もちろん「少し食べ過ぎたな……」と感じるなら、運動量を増やしてみたり、余分なカロリーを摂取したりしないよう気を配るのは大切

はやりのダイエットやある食材を完全に排除する食生活は、続けにくいうえ、望んでいる結果を手にしにくいもの。焦りは禁物。気さえ抜かなければ、健康な食生活に自然と戻れるはず。

10. 料理をするときは、何がなんでもこだわりたいと思う

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料理が得意じゃない人は、特にこだわらずシンプルを心掛けるのが鍵。

常備しておくと便利な食材は、レトルトのご飯や穀物、豆類、缶詰の大豆や魚。また、冷凍野菜や果物は冷凍庫に保管しておこう。これらは栄養が豊富だけれど簡単に調理できるので、時間がなくても栄養満点の料理を作ることができるはず。

※この記事は、イギリス版ウィメンズヘルスから翻訳されました。



Text: Rhiannon Lambert Translation: Yukie Kawabata Photo: Getty Images