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朝食を多めに食べた方がいい。昼は少なめがいい。夜はあまり遅い時間でない限り、普通の量を食べても問題ないetc. さまざまな見解が飛び交う中、とある研究で判明したのは「1日分の炭水化物の6割はランチにとるといい」という結果。

ランチに炭水化物を多めとるのと、夕飯に多めにとるのとでは、実際どれほど減量に差があるのだろう。イギリス版ウィメンズヘルスよりその結果をご紹介。

アメリカの臨床栄養学雑誌『American Journal of Clinical Nutrition』に掲載された新たな研究によると、1日の摂取カロリーの多くを夕飯ではなくランチにとる方が、長い目で見たときに減量しやすいことが判明している。

この研究では、18歳から45歳までの肥満女性80人を対象に、炭水化物をランチに最も多めに食べるグループと、ディナーを多めにとるグループに分けて、12週間経過観察をした。彼らの摂取カロリーの内訳は以下の通り。

朝食(15%)スナック(15%)ランチ/ディナー(50%)ディナー/ランチ(20%)

参考までに、成人女性の1日分の摂取カロリー目安は1500キロカロリー。上記の割合でざっくり計算してみると、朝食には225キロカロリー、お菓子には225キロカロリー、ランチ/ディナーには750キロカロリー、ディナー/ランチには300キロカロリー当てられるということ。つまりランチにそれなりの量が食べられる。被験者たちの1日の摂取カロリーには多少個人差があったものの、基本的には飽和脂肪控えめ、炭水化物は多めの食生活を送ってもらったという。具体的なカロリーの内訳は、たんぱく質から17%、脂質から23%、炭水化物から60%。食物繊維は、1日400グラムの野菜や果物から摂取したそう。加えて、1回60分の早歩きを含む有酸素運動を週5回取り入れた。

その結果、1日分の炭水化物の6割を夕飯に摂取したグループは、平均で4.3キロ減量したのに対し、昼のボリュームが大きかったグループは平均6キロの減量に成功し、体格指数(BMI)にも減少がみられた。

でも、どうして夕飯ではなくランチにカロリーを多く摂取するだけで結果が違うの?
主な理由は、ランチタイムに多く食べたグループの方が空腹時のインスリン値が低いからだと、研究者は解説する。よって血糖値はゆるやかに上昇し、食事を終えてから少したってもそこまで空腹感を感じなかったそう。

体重が減るという結果はうれしい話だけれど、被験者が肥満であった点も覚えておこう。もしあなたが肥満体形でない場合、同じ食事プランを実践したとしても、残念ながら短期間でここまでの体重は落とせない。ただし、なるべく胃に重たいものはランチに持ってきて、カロリーを調整した上で夕飯をとれば、体脂肪の管理もしやすくなり、減量にも期待できるはず。

※この記事は、イギリス版ウィメンズヘルスから翻訳されました。



Text: Korin Miller Translation: Yukie Kawabata Photo: Getty Images