専門家が指南! コミュ力が低いと思う人は、自分の「機嫌」を見つめ直して

03 February 2019

専門家が指南! コミュ力が低いと思う人は、自分の「機嫌」を見つめ直して

「コミュ力」とは、コミュニケーション力やコミュニケーション能力の略で、人付き合いを円滑に行える能力を意味した略語だ。ここ数年、ビジネスや人間関係において注目されている。確かに人間関係ではもちろん、ビジネス場面でもとても重要なキーワードだ。多くの民間企業や官公庁の研修・講演の講師として活躍する、“伝わるコミュニケーション”のプロである戸田久実さんにお話を伺った。

戸田久実さん

アドット・コミュニケーション代表取締役 戸田久実さん

一般社団法人日本アンガーマネジメント協会理事。立教大学文学部卒業後、株式会社服部セイコー(現セイコーホールディングス株式会社)で営業として勤務。その後音楽業界企業の社長秘書を経て、現在は研修講師として民間企業、官公庁の研修・講演の講師の仕事を歴任。「伝わるコミュニケーション」をテーマに「アンガーマネジメント」「アサーティブコミュニケーション」「クレーム対応」「プレゼンテーション」「インストラクター養成」など多岐にわたる研修や講演を実施。『働く女の品格 30歳から伸びる50のルール』(毎日新聞社)、『アンガーマネジメント怒らない伝え方』(かんき出版)など著書も多数。


社交的、話題が豊富よりもまず、「感じがいい人」かが先決

コミュ力が高い人というと、初対面の人でも物怖じせずに話せて話題が豊富で、無数の人脈を持っている人……といったイメージを思い浮かべる人が多いだろう。しかし戸田さんはコミュ力で大事なのは、そういった細かなスキルよりも基本的な部分だと指摘する。

「話題が豊富、話し方が上手、というのは一種のスキルです。これらは、ある程度学習すれば、身に着けることが可能です。でも、こうしたスキルよりもまず、大事なのは、自分自身の“機嫌”です。どんなに話題が豊富でも、機嫌の良し悪しで接し方が変わる人だと付き合いづらいですよね。

逆に、話題の数は少なくても、人に接するときの感じがいい人は、初対面でも顔を覚えてもらいやすく、『〇〇さんとお話すると楽しい』という気分にさせてくれるものなのです」

「え!? そんな簡単なことなの!?」と思った人も多いかも。でも実は、この「機嫌のよさ」や「感じのよさ」が出来てない人が意外と多いと戸田さんは言う。

「今の女性は、職場にプライベート、家に帰れば家庭があり、お子さんがいれば育児、介護を背負っている方もいます。多くの役割を求められすぎて、バランスが保てなくなっている人も多い。そんな中でついついヒステリックになってしまうことも。

例えば職場で、思うように仕事が進まないと、ムッツリしてしまい返事も疎かになったり。彼や夫が家事を手伝わないと『どうして私ばっかり!』とイライラしてしまったり……。負荷が多くて頑張っている分、突然キレてしまったり、イライラや怒りといった感情が上手に出せなくて、不機嫌な印象を周囲に与えている人は意外と多いようです」

気づかぬ間に、自分の中にあるイライラが表に出てしまい、マイナス印象になっていることもあるというのだ。


誰かのせい、何かのせいにしないクセをつける

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「仕事がうまくはかどらない=〇〇さんの仕事が遅いから私の仕事もうまくいかない」「今日はなんだか気分がよくない=もう天気が悪いと気分も最悪」「なんだかイマイチ気分が乗らない=昨日、彼のLINEの返事が遅かったせい」……こんな風に自分に起きている不機嫌な問題を、他の人や何かのせいにする人は少なくないと戸田さんは指摘する。

「誰かのせい、何かのせいにしても物事は解決しません。それで不機嫌になっていると、人も気を遣って接するので印象も悪くなるし、信頼も失います。怒りやイライラを感じる気持ちを抑制することはよくありませんが、許せなくていつまでもその感情にとらわれてしまうのはもったいないと思います。結局、負の印象を周囲に与えて、損をするのは自分です。

例えば、カフェに入って、隣の人がタバコを吸い始めたとします。禁煙だと思って入ったのに、実は喫煙可の店でした。このとき①「もうほんと頭来る。最悪!」とよく確かめずに店員さんに「どういうこと!」と怒ってしまう ②店員さんにお願いして、煙が来ない席に変えてもらう ③喫煙はつらいからお店を移ろうと移動するか検討する ④短い時間だからあきらめてそのまま座る、といった4つの選択が考えられます。感情だけに任せてしまうと①になってしまいますが、冷静に考えると②~④までの3つも対策はあるわけです。

怒ってしまうシチュエーションでも、冷静になると実は他に対処できる選択肢は必ず出てきます。まずは、こうして怒りに振り回されない技を身に着けることがコミュ力を上げる第一歩だと思いますね」

  

怒りに身を任せたり、イライラをためこむのではなく、まずは選択肢を考えてみる。“ご機嫌な人”がコミュ力が高いと思われているのも、そんな対策があるのかもしれない。次回は「合わないあの人との付き合い方」を、コミュニケーションの専門家である戸田さんに指南してもらう。次回のテーマも要チェック!

Photo : Getty Images

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