White, Dairy, Plant, Pear, pinterest

ファッションの世界のように、フード業界でも毎年流行が生まれては消えていく。そして、ホールフーズによると2017年はココナッツの年。定番のココナッツウォーターだけでなく、ココナッツバター、チップス、アイスクリームなどココナッツがあらゆるものに使われている。

でも、この新しい健康食品のブームが体重を減らす助けになるのなら、しっかりこれを読んでおいて。栄養士にこのココナッツブームに乗るべきなのか聞いてみた。

空腹感を抑えられる

実はココナッツは満腹感を長く感じさせることができる成分があるそう。「ココナツに含まれる脂質は、中鎖脂肪酸トリグリセリドで、これが満腹感を助けてくれる」とmiVIP Surgery Centersのコンサルタントで管理栄養士のリサ・コーン。さらに、ココナッツの実の砂糖はすぐにエネルギーになり、脂質はゆっくりと消化される。この黄金の組み合わせが、長時間エネルギーを供給してくれるので、血糖値を一定に保ち、空腹や食べたいという衝動を抑えてくれる。

コーン氏は生か瓶詰のココナツをジュースやスムージーに、ココナッツフレークはシリアルやサラダ、加熱された料理に加えるとよい、と話す。

ココナッツは炭水化物が少ない

体重を減らすために炭水化物を減らそうとしているのなら、ココナッツは炭水化物が低いのでおすすめ。たとえば、大さじ1杯の無糖のココナッツフレークに含まれる炭水化物はたったの3.5g、とは米国農務省の調べ。そして、ココナッツに含まれる砂糖には味があり、吸収しやすく、未精製なので作りたてのスムージーや、料理にも相性がよい。

食べる量には気をつけて

でも、ココナッツの食べる量には気をつけて、と管理栄養士のトビー・アミドー。ココナッツには食欲を抑える効果や、炭水化物が少ないということはあるが、それでもカロリーが高く、飽和脂肪酸の多い食材であることは変わらない、とアミドール氏。ココナッツをダイエット中の食生活に取り入れるのなら、毎日の食べる量は一日のカロリーの10%に収まるようにしてとアドバイスする。たとえば一日1600kcalだとしたら、ココナッツの分は160kcal。

カロリーの面だけでなくても、一日のココナッツオイルは大さじ1杯(120kcal)にとどめて置き、無糖のココナッツチップスやフレークは大さじ2杯(約110kcal)にするようにすすめている。ココナッツミルクの場合は、ライトタイプで無糖のものにして1日1カップにすれば約110kcal。もし濃いタイプが好きなら、60ml(約90kcal)にして飽和脂肪酸とカロリーの摂り過ぎにならないように。

科学的には脂肪燃焼効果はまだ認められていない

「ココナッツの脂肪は私たちが通常食べている脂肪とは少し異なる」と話すのはスーザン・ボワーマン管理栄養士。「ココナッツに含まれる脂質は中鎖脂肪酸トリグリセリドで他の脂質とは構造が異なる」。つまり、体内でオリーブオイルや肉などの脂質とは別の形で代謝される。オリーブオイルなどの脂肪と違い、脂肪細胞にためこまず、エネルギーとして使われる、とボワーマン氏は説明する。つまり、理論上は体重を減らす助けになるが、まだ医学的な研究でココナッツを食べることが体重減につながるという結果は出ていないそう。

ココナッツは食べるべき?

少量であれば、ココナッツは体重減少のプランに組み入れてもいいが、総摂取カロリーの10%にとどめることと、食べる量には注意して。でもいくらココナッツを食べても他がヘルシーじゃないものだったら当たり前だけれど、ウエストには効果がない。

https://www.womenshealthmag.com/weight-loss/coconut-health-benefits-coconut-to-lose-weight

Text:Danielle Page Translation:Noriko Yanagisawa Photo:Getty Images