セロリジュースは今や、9万件以上のインスタ投稿を誇る人気アイテム。中には、奇跡のジュースと呼ぶ人も。
正しい知識を身につけるためにも、UK版ウィメンズヘルスがセロリジュースについて専門家にASK!
セロリを食べることのメリットは?
英国栄養士会のスポークスパーソンで顧問栄養士のリニア・パテルによると、「セロリはほとんど水分だけれど、抗酸化物質と植物性化学物質(フェノール酸、フラボノール、フラノクマリンなど)の優秀な供給源」
「抗酸化物質が豊富な食品は心臓にいいだけでなく、特定のがんのリスクを下げるのにも役立つ可能性がある。セロリには、ビタミンK・C・A、葉酸、カリウム、食物繊維もたっぷり」
セロリジュースは特効薬?
パテルに言わせれば、セロリだけで病気が治ることはない。「炎症性疾患(がん、糖尿病、湿疹など)のリスクを下げる秘訣は、幅広い植物性食品を組み合わせたバランスのよい食事をし、アクティブな生活を送ること。ストレスを減らし、しっかり眠ることも大切」
セロリもセロリジュースも、同じくらい体にいいの?
フルーツや野菜をジュースにすると、食物繊維の大半が取り除かれる。食物繊維が豊富な食材を液状にしたからといって、野菜の摂取量が自然と増えるわけじゃない。パテルいわく「食物繊維は血糖値と食欲を調節し、お通じをよくして、心臓を守るのに役立つ」そう。
「ジュースにする過程で食物繊維が失われるということは、フルーツや野菜をそのままの形で食べたときより血糖値が上がりやすいということ。だから、たくさんフルーツジュースや野菜ジュースを飲んでも、“1日5皿の野菜” にカウントされるのはコップ1杯分(砂糖不使用で150ml)だけ」
セロリをそのまま食べた方がいいの?
パテルによると「私なら、ジュースにするよりそのまま食べる。でも、ジュースにした方が必須ビタミン、ミネラル、植物性化学物質(貴重な植物性栄養素)を取りやすいという人の気持ちもよく分かる」
ジュースにするといい食材は?
セロリジュースをバランスの取れた健康的な食生活に加えれば、抗酸化物質と植物性化学物質のおかげで、肌、髪、健康にプラスの効果が現れるかもしれない。でも、サプリメント専門サイト「gpnutrtion」を立ち上げた栄養学者のガブリエラ・ピーコックによれば、セロリよりもジュースに適した食材があるという。
「グリセミック指数(GI)が低くて、消炎作用もあるから、セロリが体にいいのは確か。セロリをジュースにすること自体には何の問題もないし、いいオプションだと思う。でも、栄養価がセロリよりも格段に高い野菜はある。ブロッコリー、ケール、ウィートグラスの方が、見返りはよっぽど大きい」
市販のセロリジュースはヘルシー?
パテルいわく、市販の商品を買うときには注意が必要。「セロリには糖がほとんど含まれていないので、そのジュースは炭酸飲料や甘いフルーツジュースよりも断然ヘルシー」
「でも、セロリの味しかしないジュースを好む人は少ないので、ほとんどの飲料メーカーやジュースバーは、甘い果物を加えてセロリジュースを飲みやすくしている。購入前に必ず原材料リストをチェックして」。ヘルシーと評判のカフェでも、セロリジュースに何が入っているのか確認しよう。
セロリジュースの作り方
この方法なら、高価なジューサーを使わなくても美味しいセロリジュースが作れる!
1. セロリを2束用意し、根元と葉の部分をカットする。
2. 残った茎を水洗いして汚れを取る。
3. 茎を3分割に切り、高速ブレンダーの底に入れる。
4. コップ1杯の水を入れ、ブレンダーに蓋をする。セロリが滑らかになるまでブレンダーを回す。必要に応じて、セロリをスパチュラでブレンダーの刃の方に押し込む。お好みの質感になるまで水を足す。
5. ブレンダーの口にこし布を当て、セロリジュースをコップに注ぐ。
残ったジュースは密封ジャーに入れて冷蔵庫で保存しよう。
セロリの味がきつすぎる? ロンドンのジュースバー「Daylesford Juice Bar」は、他の野菜と柑橘系のフルーツをセロリに加えているそう。
● セロリ 3本
● ホウレン草 ひとつかみ
● ケール ひとつかみ
● パセリ ひとつかみ
● 搾りたてのレモン果汁 1/2個分
● キュウリ 1/2本
※この記事は、イギリス版ウィメンズヘルスから翻訳されました。
Text: Lydia House Translation: Ai Igamoto Photo: Getty Images
2018年に「ウィメンズへルス」編集部にジョイン。アシスタントを経て、エディターとして美容、フード、ダイエットなどの記事を担当。流行りそうなヘルシーキーワードをいち早くキャッチすることを心がけている。CBDや筋膜リリース、アーユルヴェーダ、植物療法を学ぶ、自他共に認める“セルフケア マニア”。2023年初めてのハーフマラソンに挑戦。