一生心に残るくらい強烈な夢を見て、突然目が覚めることは誰にでもある。思い出すたびに微笑ましく感じるものもあれば (高校時代の好きな人にプロポーズされるとか)、吐き気を催すような悪夢もあるし (公衆の面前で裸になるなど)、記憶から振り払えない夢だってある。でも、日によって、やたら狂気的な夢を見るのはどうしてだろう。

考えられる原因には7つある。

1.寝る前に辛い物を食べた

深夜のパッタイは避けて。整骨医学博士で認定睡眠医学スペシャリスト、そして『Sleep Soundly Every Night, Feel Fantastic Every Day』の筆者であるロバート・S・ローゼンバーグによると、就寝前にとても辛い物を食べると悪夢を見ることがある。

「スパイシーな食べ物で、特にレム睡眠中 (夢が生じる段階) の代謝と体温が上がり、脳が活発になるのが原因かもしれない」

2.メラトニンのサプリを飲んでいる

米国ノースカロライナ州のSleep to Live研究所でディレクターを務めるロバート・オークスマンによれば、なかなか眠れないときにメラトニンのサプリを飲めば、寝つきが良くなり熟睡できるそう。久々にレム睡眠に入ると、体が失われた時間(というより睡眠) を取り戻そうとするので、夢がいっそう強烈になる。メラトニンサプリの推奨摂取量は現段階で決められておらず、特に高用量の場合は不安やイライラの原因になることがあるため、医師に相談するのが一番。

3.寝る前にテレビを観ていた

寝る直前に大食いしながらテレビを観ると、かなりファンキーな夢を見ることがある。スティーブ・オルマ博士は「夢は潜在意識から来るものなので、個人的な感情に強く訴えかけるテレビ番組を観ると (読書でさえも)、思考はその重要性を認識して、そこにもっと意識を集中させる」 と話す。言い換えれば、寝る前に観るのはチャニング・テイタムの映画だけにするべきだということ。

4.薬の服用をやめたばかり

ローゼンバーグ博士によると、パキシルやゾロフトといった一般的な抗うつ剤やリタリンのような精神刺激剤は、深い眠りを抑制することで知られる。このような薬の服用をやめると夢が一気に戻ってくることも。「過去数年分以上のレム睡眠を、たった数日でとることになる。その結果、生々しい夢だけでなく悪夢も洪水となって押し寄せてくる」。慢性的な飲酒やマリファナを断ったときにも、変な夢に襲われることがあるそう。

5.睡眠時無呼吸症候群である

ローゼンバーグ博士の話では、睡眠時無呼吸症候群は睡眠中の呼吸をめちゃくちゃにするので、体内の酸素量が減り、不穏かつ鮮明な夢をもたらすという。8時間ぶっ通しで寝てもやたら気だるかったり、いつもいびきをかいているとパートナーに文句を言われたりするなら、睡眠の専門家に相談してみて。

6.前の晩によく眠れなかった

睡眠不足で過ごした日の夜には、レム睡眠の時間がどっと増える可能性が高い。ローゼンバーグ博士いわく、これはレムリバウンドと呼ばれる現象。そして、これが意味するところは既にお分かりの通り、より強烈な夢の到来。

7.いつもストレスを抱えている

日中に感じるストレスと不安も、夢の質を悪くする。ネガティブな感情を脳が処理して乗り越える力にも影響が出るかもしれない。ローゼンバーグ博士によると、「感情が良い方向に修正されるのは、ほとんどレム睡眠の間だと考えられている」。しっかり眠って夢を持ち続けて。

※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。



Text: Krissy Brady Translation: Ai Igamoto Photo:Getty Images