どんな身体でも、どんなシェイプでも、あなたは美しい。
あなたはこの義足の美女をご存知だろうか? セクシーなスイムスーツ姿でビーチに横たわるのは、平昌パラリンピック金メダリストのブレナ・ハッカビー。障害をものともせず、エネルギッシュでチアフルなブレナが伝えるありのままの自分を愛することの大切さとは?
ブレナとスノーボードとの出会い
パープルヘアが魅力的なブレナは、アメリカ出身の22歳。今年行われた平昌パラリンピックではスノーボードクロス、バンクドスラローム選手として活躍し、見事2つの金メダルを獲得した。
ブレナは子供の頃から体を動かすのが大好きな少女だった。しかしある時、骨肉腫を発症し、14歳の時片足を切断する事に。体操選手として活躍していた少女にとってどんなに辛い経験だったかは計り知れない。
その後、ソルトレイクシティでのリハビリ時にスノーボードに出会い、もともと運動が得意な彼女はメキメキと成長していった。ブレナは自身のインスタグラムにこう綴った。「スノーボードの魅力は競技やメダルだけじゃない。スノーボードは私を自由にしてくれるの。14歳の時、私は深い闇の底に落ちてしまったけれど、スノーボードはそこから抜け出すためのはしごになってくれたの」
ブレナが伝える「ありのままの自分を愛すことの大切さ」
彼女は義足で人前に出る事を恐れない。パラリンピックの試合中も、あえて義足を見せて競技に挑んだ。”ありのままを受け入れる”という彼女の信念が伝わってくるようだった。
そんなパワフルなメッセージを発信している彼女を世界が放っておくわけがない。ブレナは2017年、アメリカの有名スポーツ誌「スポーツ・イラストレイテッド」(以下SI)の水着特集において、パラリンピアンとして初めてモデルとして起用された。SIの中でも大人気の水着特集は過去にジジ・ハディッド、イリーナ・シェイクなど多くの人気モデルを輩出している。
ブレナはインタビューでオファーがあったことへの喜びをあらわにした。「私はSI水着特集の初のパラリンピアンモデルになったの。こんなのありえないことよ!」
撮影を振り返って彼女はこう話した。「もちろん最初は、今までにない形で自分を表現することに対して緊張もしたし、少し怖いと思った。でももう一度このことについて考えてみたとき、”何を怖がっているの? そんなこと考えちゃダメ”って思い直したの。よしやってみよう!ってね。私は新しいことにチャレンジするのが大好きなんだもの!」
「どんな過去があっても関係ないわ。あなたは何でもできるの」。
ブレナのパワフルなメッセージはこれからも多くの女性の励みになっていくだろう。
Photo:Getty ImagesText:Saeko Okuya