呼吸が脳と体を変える新パフォーマンス論④ 簡単! 背中の緊張を緩める呼吸エクササイズ

28 November 2018

呼吸が脳と体を変える新パフォーマンス論④ 簡単! 背中の緊張を緩める呼吸エクササイズ

第1~3回を通して、正しく呼吸を行えていない現代人の状態についてアスレチックトレーナーの近藤拓人に解説いただいた。そこから浮かび上がってきたのが、意外にも呼吸過多だということ。最終回の今回は、姿勢と呼吸の関係についてフィーチャー。意識してもなかなかケアできない悪い姿勢は、呼吸とも関連があると近藤さんは指摘する。それをケアするための「背中の緊張を緩める呼吸法」もご紹介。今日から「正しい呼吸の量」を知り、心身のパフォーマンスを目指してみよう!

近藤拓人さん

アスレチックトレーナー 近藤拓人さん

1986年宮崎県生まれ。ミネソタ州立大学アスレティックトレーニング学科でアスレチックトレーナー資格を取得。AZCAR株式会社代表。プロアスリートのトレーニング、痛みを抱える患者のリハビリにあたり、運動療法に関するセミナーを全国各地で開催。NATA認定アスレティッ クトレーナー(ATC)、NSCA認定CSCS、 PRI認定PRT、DNS認定エクササイズトレーナーなどの資格も所有。著書に『新しい呼吸の教科書』(ワニ・プラス、共著)などがある。

息の吸い過ぎ、吐き過ぎの呼吸過多は、体のさまざまな部位にトラブルを引き起こすことも。「中でも呼吸と姿勢は相互関係があります」と語るのは、『新しい呼吸の教科書』の著者の一人であり、アスレチックトレーナーの近藤拓人さん。

「呼吸と姿勢は密接に関係しています。姿勢の悪さが正しい呼吸を妨げ、よくない呼吸が姿勢を悪くしています。よく、背中の筋力が弱いから肩が前に出た姿勢になる、胸の筋肉を伸ばすと猫背が治ると言いますが、悪い姿勢はそれだけではなかなか改善しづらいと思います。

根本的に改善するには呼吸することで脳にしっかりと酸素を供給し、緊張した姿勢を緩めることが大切です。特に、運動不足による体の硬化や精神的ストレスによる緊張状態、過度に緊張した呼吸などが組み合わさると、胸筋や広背筋、大腰筋などが常に固まった状態になり、これが反り腰や猫背、歯の食いしばりなどの原因にもなります」

改善する手段として、ストレッチや筋トレなどがよく選択されるが、近藤さんはそれよりも体の緊張を解く、正しい呼吸法が大事だと語る。「呼吸量を抑える呼吸法の基本」の中から、背中の緊張を緩めることにフォーカスしたものをチョイスしてもらった。


背中の緊張を緩める「四つばい」のエクササイズ

背中を丸める、伸ばす動作を繰り返しながら呼吸をするエクササイズ。呼吸をしながら背中の緊張を取り除くことが主な目的だ。

1    床に両膝、両手をついて、四つばいになる。両膝が股関節の真下、両手は肩の真下に来るようにポジションを取る。息をゆっくりと吐きながら背中をできるだけ丸くする。このとき、腹筋の動きもしっかりと感じ取って。背中を丸くしたままの状態で、5秒吸って、5秒吐き、5秒静止する(息を止める)。これを3セット繰り返す。

*詳しくは前回の基本の呼吸を参照ください

3

2 両膝と両手はと同じ位置のまま、顎を上げて背中をゆっくりと伸ばす。その位置で、5秒吸って、5秒吐き、5秒静止する(息を止める)。これを3セット繰り返す。

3 12をゆっくりと3セット行う。

 

「前回の仰向けで行った呼吸も、今回の四つばいの呼吸も“基礎の呼吸”ですが、これができるようになれば、呼吸に合わせて体を動かすこともできるようになります。ただし『簡単にできる!』と油断せずに、部位を意識しながら、呼吸を意識しながら丁寧に行うことが大事です。

 

呼吸のエクササイズが行えない時は口呼吸をしていたら鼻呼吸に切り替えるなど、少しの工夫で呼吸を改善することも可能です。呼吸が変わると、体は想像以上にパフォーマンスが上がります。息をたくさん吸うのではなく、適切な量の呼吸に戻してあげることが大事なのです」

 

簡単な動きだけで呼吸が変わる。じっくり、丁寧に呼吸と向き合って、体と心を整えてパフォーマンス向上に役立てて。

Getty Images Illustration:Kanao Enami(asterisk-agency) Text:Manabi Ito

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