ブルーライトカットメガネの効果って?

21 September 2018

ブルーライトカットメガネの効果って?

毎晩のようにスマホをチェックして、タブレットで本を読み、ドライアイや頭痛、目のかすみが気になっているなら、それはデジタル眼精疲労の症状かも。その対策として思い浮かぶ、ブルーライトカットのメガネは、果たしてこの眼精疲労を防ぐのに役立つの? 専門家に聞いてみた。

宣伝文句によると、ブルーライトカットメガネには、あらゆる光源からの高エネルギー可視光線をカットする特別なレンズが使われているという。黄色っぽいレンズが多いけれど、ブランドによってはもっと控えめなものもある。

海外のメガネ販売店は、この奇跡のメガネで良く眠れるようになり、デジタル眼精疲労が和らぎ、黄斑変性や永久的な眼障害の予防にも役立つとうたっている。「Zenni Optical」の広報部長ショーン・ペイトによると、「ブルーライトカットメガネは当社で最も売上が伸びている商品のひとつ」 で、現在1日約2,000本も売れているという。

でも、ブルーライトカットメガネには評判どおりの実力があるの?

 

まずは一番大事なことから: ブルーライトって正確には何?

ブルーライトと聞けば携帯電話の画面を連想する人は多いけれど、米国眼科学会によると、ブルーライトは蛍光灯、LEDライト、さらには日光からも発される。

全米科学アカデミー会報誌に掲載された2015年の論文によれば、ブルーライトは特に睡眠障害と関係しており、メラトニン(眠気をもたらすホルモン)分泌を遅らせ、体の体内時計を乱す。 

ブルーライトカットメガネの販売業者は、失明などの永久的な眼障害にもブルーライトが関連していると主張するけれど、米国眼科学会の話では、その確証はまだないそう(ただし、紫外線は白内障やがんといった眼疾患のリスクを高めることが証明されている)。

 

ブルーライトカットメガネは本当に効果的なの?

北カリフォルニアの眼科医および硝子体網膜外科医で、米国眼科学会のスポークスパーソンを務めるラーフル・クラーナ医学博士いわく、液晶画面に付随する最大の問題はデジタル眼精疲労。これは確かにそうだけれど、その原因はブルーライトにさらされることではなく、まばたきをせずに長時間目を集中させることにある。

幸いにも、デジタル眼精疲労の症状は一時的で回復可能だし、そのために特別なメガネを使う必要もない。とはいえ、米国眼科学会の20-20-20ルールに従うことで、デジタル眼精疲労を防いだり緩和したりすることはできる。画面に向かっている間、20分ごとに、少なくとも20フィート (6メートル)先を20秒間見つめるというもの。

ブルーライトカットメガネが、永久的な眼障害から目を守ってくれる可能性も低いそう。クラーナ博士によると、これはブルーライトが眼障害を引き起こすという理論が、信頼性のある科学的研究によって裏付けられていないから。「人間を対象とした実験から導き出された科学的根拠に基づく医療に時代が向かう中で、(ブルーライトが眼障害を引き起こすことを示す証拠は)ひとつもない。本当に役立つか分からないものにお金を使うのは意味がない」

でも、ブルーライトカットメガネにできるかもしれないことがひとつある。それは睡眠の質の改善。 

米シカゴ大学の行動睡眠医学スペシャリストで心理学者のリサ・メダリーによれば、ブルーライトを浴びると入眠障害(寝付くのに時間がかかる障害)のリスクにさらされることが分かっているので、ブルーライトをブロックすれば、そのリスクが回避できるかもしれない。就寝前に画面を見つめずにいられない人には特に有効なはず。 

メダリーいわく、「(ブルーライトカットメガネは)電子機器の使用にこだわりつつも、きちんとメラトニンを分泌させたい人へのオプションになっている」。事実、国際時間生物学ジャーナルに掲載された2009年の研究では、就寝前の3時間ブルーライトカットメガネを着用した人々の睡眠の質が、3週間で著しく改善した。それでも、この研究は決定的な証拠とされていない。

それに、メダリーが言うように、ベッドに入る1時間前には、スマホと一緒に丸まって横になる代わりに電子機器の使用をやめ、お風呂に入ったり、音楽を聴いたり、紙の本を読んだりすることもできるはず。

 

ブルーライトカットメガネを試したい。リスクはあるの?

クラーナ博士によると、ブルーライトカットメガネはまだ十分に研究されていないので、それを着用することによる影響は一つも知られていない。でも、夜にこのメガネをかけると、別の意味で目が疲れることもある。

 

結論: 夜な夜な携帯電話の画面にくぎ付けなら、ブルーライトカットメガネを試してみてもいいかも。ただし、奇跡は期待しないで。

 

※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: Colleen de Bellefonds Translation: Ai Igamoto Photo:Getty Images

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