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アメリカの健康保険プロバイダーBlue Cross Blue Shieldが、410万人の顧客から収集したうつ病のデータを開示した結果、うつ病診断件数は、特に18~35歳の若者と成人の間で軒並み上昇しているそう。そして、女性が重度のうつ病と診断される確率は男性よりも高い。うつ病は実際に昔よりずっと一般的。それが、最近発表された大容量の健康レポートに綴られた主な所見。

Blue Cross Blue Shieldがまとめたデータを使用したこのレポートは、同保険会社の顧客410万人の保険金請求内容を精査したもの。2013年と2016年のうつ病診断件数に特に着目した結果、全ての年齢層でうつ病の診断件数が格段に増えていることが分かった。

最も劇的な伸びを見せたのは、思春期の若者とミレニアル世代。うつ病診断件数は、12~17歳で63パーセント、18~35歳で47パーセント増加していた。

でも、これは若い人だけの話ではない。このデータは、うつと診断された人の数が、35~49歳で26パーセント、50~64歳で23パーセント増えたことも示している。

このレポートでは、合計900万人の保険加入者が重度のうつ病を抱えていることが判明。さらに、若年成人の4.4パーセントと10代の若者の2.6パーセントは臨床的にうつ病と診断されていること、そして女性は男性よりも高い確率でうつ病と診断されていることも明らかとなった。

最も不穏な発見は、うつ病と診断された人々は、うつ病と診断されていない人々よりも寿命が短いこと。調査チームは、うつ病を抱えていると、うつ病と同時に起こる関連疾患と診断されることが多いのも原因の一つとしている。

重度のうつ病患者の寿命は、女性の場合で平均9.5年、男性の場合で平均9.7年寿命が短くなった。

米国メンタルヘルス研究所によると、臨床的うつ病の症状の多くは人によって異なるが、以下のサインが何週間もほぼ毎日、ほぼ一日中見られる人には、抑うつ障害があると考えられる。

●いつまで経っても悲しい、不安、“空っぽ” な気分

●絶望感、悲観主義

●怒りっぽい

●罪悪感、無気力

●趣味やアクティビティーに興味を失い、そこから喜びを得られなくなる

●活力の低下や疲労

●動きや口調がゆっくりになる

●焦燥感、じっとしていられない

●集中できない、覚えられない、決められない

●眠れない、早朝に目が覚める、寝過ごす

●食欲や体重の変化

●死や自殺を考える、自殺未遂をする

●身体的な原因が明確に特定できない、または治療で改善しない継続的な痛み、突発的な痛み、頭痛、筋けいれん、消化問題

今回のデータは、うつ病が全米で猛威を振るっていることを示しているけれど、州によっては特に被害が大きい。例えば、ロードアイランド州、ミネソタ州、ユタ州は、うつ病率が6%と最も高い結果となった。一方、最も低いのはハワイ州で、うつ病率は2パーセントとなっている。

しかし、このデータの対象となったのはBlue Cross Blue Shieldの保険加入者だけなので、レポートの数字が全米の人口を完全に反映しているとは言えない。

うつ病診断件数が増加している原因に関する見識も述べられていないので、うつ症状のある人が増えたのか、それとも自分のうつ症状に対するサポートや治療を受ける人が増えたのか(はたまたその両方か)は、ハッキリしていないのが現状。

※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: Korin Miller Translation: Ai Igamoto Photo:Getty Images