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30歳を過ぎてからのクレンジング、洗顔、保湿を専門家が語る。

過ぎ去った20代を嘆き悲しむのを終えれば、30代がかなり面白いことにすぐ気付くもの。パーティーや日光浴、夜遊びが減るので肌は過度な働きから解放され、代わりにリラックスし始める。

今こそこの変化を認識し、午前と午後に適したスキンケアを学ぶとき。

30代のスキンケアをマスターする秘訣は、自分なりのオリジナリティを出すこと。あの子には効果がある物も、自分には効果がないかもしれない。だから、自分の肌が求めるものに注意を払うことが大切。水分が不足しているように感じるなら、保湿成分配合の商品に投資しよう。10代の頃のようにニキビが出来てしまったら、スキンケア商品のpH値をチェックすること。

難しそうに聞こえても大丈夫。いつものスキンケアに何を取り入れ何を排除すべきなのか、2人の専門家が真相を語ってくれた。

30代の肌変化

30歳を過ぎるとホルモンレベルが下がり始め、コラーゲンとエラスチンの生成スピードも低下する。肌がたるんで腫れぼったくなるのはこのせい。英国Eden Skin Clinicの肌エキスパート、ロレイン・シュリヴナーは、「30代に入ると細胞のターンオーバーが遅くなるので、表情線が以前のようには消えなくなる」 と説明する。

過去に与えた肌ストレスの影響も出てくる。目の周りに小ジワが見え始め、眉間や額のシワも目立つようになる。「この頃になると、だんだんと夜更かしや紫外線によるダメージのツケが回ってくる」 と語るのは、イギリスNuriss Clinicsを開設した皮膚科専門医のアニータ・スターンハム医師。

また、肌の状態は乾燥しているか油っぽいかのどちらか。シュリヴナーによれば、「細胞のターンオーバーが遅くなった結果、肌が炎症と戦う力が弱まり、吹き出物や大人ニキビが出来ることもある」

30代になったら避けるべきスキンケア成分と商品

拭き取りシートで楽にメイクを落としていた20代。でも、30代の肌はあの頃のように回復しない。

シュリヴナーいわく、「30代の肌にシートは刺激が強すぎる。メイクを素早く落とすためにアルコールを含んでいることもあるので、肌本来のバリア機能を阻害し、敏感肌や乾燥肌の原因になる」 そう。

スキンケアブランド「ラ ロッシュ ポゼ」が行った調査において、62%もの女性が肌が過敏で炎症を起こしやすいと答えたことを考慮しても、健康的な肌を維持するためには正しい商品を選ぶのが不可欠。

「炎症による色素沈着があっても、漂白作用のある商品で薄くしようとしないこと」 と注意を促すのはスターンハム医師。「色素沈着が悪化し、瘢痕化する恐れがある」

ミセルウォーター

睡眠中、肌は毒素や老廃物を取り除く再生プロセスに入る。だからといって、朝起きたら顔全体を洗う必要はないものの、コットンとミセルウォーター(電気を帯びた分子の集合体(粒子)で構成される水)でサッと一拭きするのは大切。シュリヴナーによると、「ミセル分子が磁石の働きをして、しつこい皮脂を吸い取ってくれる」

化粧水

マストアイテムから除かれることの多い化粧水には、毛穴を引き締め、毒素を除外し、肌のバランスを取り戻す効果がある。

スターンハム医師は、 「抗酸化作用のある化粧水はpH値を5.5に合わせてくれる。これが肌の健康を最適化する数値」 だと言う。「化粧水を使えば、肌に美容液への “準備” をさせることができる。これによって美容液が深層部まで届くので、より効果的な働きが期待できる」

美容液

保湿液は水分保持に力を発揮する。でも、活性成分を皮層の深部へ届けてくれるのは美容液。30代になると、真皮表面と基底層で色素を生成するメラニン細胞が不安定になり、過剰な色素沈着や紫外線によるシミを作るので、抗酸化物質を含む商品を選ぶことが大切。

スターンハム医師いわく、「15~20%のビタミンCをビタミンBとE、そしてフェルラ酸と組み合わせたものが、臨床学的に証明された抗酸化カクテル」 なんだそう。「肌を安定させ、新たなダメージの発生を防ぎながら既存のダメージを修復してくれる」

笑いジワが完全に消えないことにも気付くはず。これは、何年にもわたって口の動きに合わせることで出来た肌のシワが深くなってきたから。

スターンハム医師のおすすめは、「表皮のバリアを強化し、コラーゲンの生成をサポートする高分子量のヒアルロン酸美容液を加える」 こと。保湿成分のある美容液を口の周りに塗布したら、血行を促進し、保湿力を高め、口周りのシワを防ぐためにマッサージしよう。

洗顔

20代の時から、週3回のサリチル酸ベースの洗顔を行ってきた人は優秀。サリチル酸は、スクラブのように小さな裂傷を作ることなく結合した角質を分解してくれる。

それ以外の日には優しい洗顔料を使うこと。でも、肌エキスパートのキャロライン・ヒロンズが言うように、ダブル洗顔するのを忘れないで。1回目の洗顔で皮膚表面の汚れを取り除いてこそ、2回目の洗顔で肌の奥に詰まった汚れを除去できる。

ナイトクリーム/美容液

肌の再生をより効率的なものにするのがナイトクリーム。「ビタミンA (レチノールとしても知られる) を夜のスキンケアに取り入れてみて。ペプチドと同様、コラーゲンの生成を促進して皮膚を厚くするので、ふっくらとした肌の維持に役立つ」 とシュリヴナー。

アイクリーム

アイクリームを使っていないなら、今すぐに取り入れよう。顔面の皮膚で最も敏感であり、老化のサインが現れやすいのが目の周り。シュリヴナーによると、「アイクリームはこのデリケートな部分のために特別に作られているので、他のクリームでは代用できない」 そう。

※この記事は、UK版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: Natalie Lukaitis Translation: Ai Igamoto Photo:Getty Images