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シワやニキビのケアによく使われるビタミンA誘導体のレチノールだけれど、肌の乾燥やヒリヒリ感を引き起こす人も。そんな敏感肌の人や、レチノールが肌に合わない人におすすめしたいのが「バクチオール」。レチノールよりも肌にやさしいのに、レチノールと同じような効果を発揮してくれるそう。
そんなバクチオールについてアメリカ版ウィメンズヘルスからご紹介。

バクチオールの働きとは?

バクチオールは、バブチというハーブの葉と種子から抽出される。アーユルヴェーダ医学と東洋医学の両方で長年用いられてきたけれど、最近では以下の理由からスキンケア商品にも使われ始めた。

● アンチエイジング効果
美容科学の国際専門誌『International Journal of Cosmetic Science』に掲載された2014年の研究結果によって、バクチオールがコラーゲン(ハリのある強い肌を維持する皮膚本来のタンパク質)の生成を促すことが分かったそう。

● 保護作用
ニューヨークの皮膚外科医、デンディ・エンゲルマン医学博士によると、「バクチオールは酸化ストレスと戦う抗酸化物質で、細胞をフリーラジカルのダメージから守るミトコンドリアの働きを管理する」

● 保湿作用と修復作用
この植物性抽出液にはビタミンEがいっぱいなので、肌の保湿と修復に効果的。

● ニキビケア
バクチオールには抗菌作用もあるので、ニキビ菌を取り除くのに役立つ。

レチノールより肌にやさしい天然成分だからといって、バクチオールの効能が低いことにはならない。エンゲルマン博士によれば、「12週間にわたりバクチオールを1日2回使ったところ、シワ、色素沈着、肌の弾力性、ハリが大幅に改善し、光損傷が全体的に減ったことを示す臨床実験結果がある」そう。

バクチオールは、どんな人に向いている?

乾燥肌や敏感肌でレチノールに耐えられない人、または、かなり複雑なスキンケアをしている人にはバクチオールが向いている。レチノールとは異なり、この万能成分は他のスキンケア商品とも安心して併用できる。「レチノールと一緒に角質除去剤、化粧水、過酸化ベンゾイルを使うのは、肌が炎症を起こすかもしれないので避けるべき」とエンゲルマン博士は注意を促す。「でも、バクチオールは天然の成分なので、他のスキンケア商品と併用しても大丈夫」

 
※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。



Text: Daley Quinn Translation: Ai Igamoto Photo: Getty Images

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Nana Fukasawa
ウィメンズヘルス・エディター

2018年に「ウィメンズへルス」編集部にジョイン。アシスタントを経て、エディターとして美容、フード、ダイエットなどの記事を担当。流行りそうなヘルシーキーワードをいち早くキャッチすることを心がけている。CBDや筋膜リリース、アーユルヴェーダ、植物療法を学ぶ、自他共に認める“セルフケア マニア”。2023年初めてのハーフマラソンに挑戦。