ワークアウトばかりしてエネルギー不足に感じるのは、オーバートレーニングかもしれない。トレーニングをし過ぎると体が疲弊し、間違いなくケガや風邪の原因になる。
戦略的にオフ日を設けることが大切。ソファに座ってネットフリックスを観ているからって、体が完全になまるわけではない。ワークアウト後の体は修復モードに入り、筋力トレーニングの後には筋肉を作り、HIITの後には脂肪を燃やす。一週間も休み続けるようなことさえなければ問題ない。
イギリスのラフバラー大学で運動栄養生理学の助教授を務めるスティーブン・ミアーズ博士が、一休みする必要性の判断基準を教えてくれた。
休む理由
体が負荷の高いエクササイズから回復し、筋肉の主要燃料であるグリコーゲンを補充するにはオフ日が必要。オフ日とは、異なる筋肉を動かしたりエクササイズの強度を著しく弱めたりして、アクティブに過ごすもの。
体の声に耳を傾ける
ワークアウトの厳しさ、体の特定部位への負荷、次のワークアウトスケジュール、年齢や運動神経といった様々な要素によって休むべき長さが決まる。人によっては回復が早いので、体の声に耳を傾けることが大切。エクササイズがきついと感じたり、呼吸が荒くなったりするなら、もっと休むべきかもしれない。フィットになればなるほど毎週より多くのトレーニングをこなすようになるので、体が頻繁な運動に慣れてオフ日の数が減ってくるもの。
オーバートレーニングのサイン
注意したい点はいくつかあるものの、オーバートレーニングは分かりにくい。
一般的に見られる兆候と症状は:
- 長引く筋肉痛
- 疲労
- 安定時の心拍数の上昇
- よく眠れない
- ケガの増加
毎日トレーニングしてもいい
休み過ぎると無気力になるアスリートとしては、丸一日休む代わりに、10分間のランニングや15分間の水泳などのちょっとしたエクササイズを続けたいところ。
バランスの良いワークアウト
色々なエクササイズを混ぜるのは非常に有益。飽きを防ぎ、異なる筋肉を使い、支持筋と深層筋の両方を鍛えることができる。普段からランニングのような自重型エクササイズをしている場合は特に、ヨガや水泳といったアクティビティでオフ日を過ごそう。
部位ごとのワークアウト
何日も続けて同じ筋肉群を使うのではなく、異なる部位を異なる日に鍛えるのがベスト。
※ラフバラー大学は、スポーツ研究とそれを支える学問分野においてイギリストップの成績を収める名門大学。詳細はwww.lboro.ac.ukで。
Text: Amy Lawrenson Translation: Ai Igamoto Photo:Getty Images