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カラダに悪いっていう話、ホントのところは?

オーガニックタンポンの出現と、アメリカのリアリティショーKeeping Up With The Kardasians (KUWTK)内でのコートニー・カーダシアンの「私はタンポンは使わないわ、だってカラダに悪いから」という発言の狭間で、タンポンの良し悪し、あなたも疑問に思いはじめていない?

確かにタンポンの使用には、トキシックショック症候群(TSS)とよばれる危険な感染症を引きおこすかもしれないという若干のリスクがある。「タンポンが説明書どおりに使用されていなかったり、指示どおり8~12時間ごとに取りかえられていないと、トキシックショック症候群の危険性が出てくるの」と注意をうながすのは、シカゴにあるイリノイ大学医学部にて、臨床産婦人科学助教授および低侵襲婦人科学長をつとめるジェシカ・シェパード医学博士。トキシックショック症候群は炎症だけでなく、進行すると臓器不全にまで発展するおそれも。とはいえトキシックショック症候群はレアな病気。ミネソタ大学の研究では、タンポンを使用してトキシックショック症候群にかかる女性の数は10万人に約1人、つまりタンポン使用者の0.001パーセントにすぎないとのこと。

シェパード医学博士によると、タンポンを着用していることを忘れて付けっぱなしにしていると、細菌感染にかかってしまう可能性も。でも彼女いわくタンポンは“比較的安全”で正しく、指示どおりに使用されていない場合にのみ問題があるそう。

また、問題を引きおこす可能性があるといわれているタンポンの含有物について、ノースウェスタン大学フェインバーグ校医学部の臨床産婦人科学助教授ローレン・ストレイチャー医学博士によれば、なにも心配することはないとのこと。タンポンはコットン、レーヨン、またはその混合によっ出来ており、レーヨンは木材パルプから採れるセルロース繊維から作られ、「その生産過程で木材パルプは漂白される」とするのは、タンポンを規制する食品医薬品局(FDA)。過去にはこの漂白プロセスにおいて微量のダイオキシン(生殖上または発育上の問題をおこす危険性があるとされる有害化学物質)を発生する可能性があるとして非難を受けたけど、食品医薬品局はそのような漂白方法は今現在では採用されておらず、「アメリカのタンポンに使用されているレーヨンの原材料生産プロセスでは塩素が元素上フリーもしくは完全にフリーで、塩素完全フリーのタンポンには過酸化水素が漂白剤として使われている」そう。

「毒素や化学物質なんて何も入っていないのよ。外陰部の炎症を引きおこす可能性のある香水入りタンポンだけは避けて」というのはストレイチャー医学博士。

タンポンに代わるものを使用したいならそうすべきだというのが専門家の意見。でもタンポンがカラダに悪いと恐れて代替品を使う必要はない。ストレイチャー医学博士によると「環境にやさしいからという理由で月経カップを使いたいのであれば、グッドラック。でも月経カップがタンポンよりもカラダにやさしいわけではない。一般的なタンポンの使用に悪いことはないのよ」とのこと。

http://www.womenshealthmag.com/health/are-tampons-bad-for-you

Text:KORIN MILLER Translation:Ai Igamoto Photo:Getty Images