Water, Games, Recreation, Underwater, Leisure, Child, pinterest

世界で初めて水中での筋トレを開発したと言われている古代のハワイ人に拍手! 大きな岩を海へ運び、水中で抱えながら海底を重い足取りで歩くなんて、マッチョな筋力テストみたいなものだけれど、彼らがいいところに気付いていたのは間違いない。

それ以来、海のライフガードからトップアスリートまでが同じ動きをトレーニングに取り入れ、身体能力のパワーアップを図ってきた。そして今では、アメリカ全土のジムネットワークがその効果に注目し、パドルやダンベル、ケトルベルをプールに持ち込み、HIITとウエイトトレーニングを融合させている。ちなみに岩は使われない。

水とウエイトを使う意味

より強く引き締まった筋肉は水中で作られる。タックジャンプのような非常に爆発力のある動きを水中でやることを想像してみよう。乾いた地上でやるより、速くもなければパワフルでもないでしょ? これは、水の中で押したり引いたりする力が強ければ強いほど抵抗力が増すから。水中でウエイトを使うのが素晴らしい筋トレになるのは、これが理由。

いつも以上の抵抗力がかかるということは、いつも以上の努力だけでなく賢さも必要になる。例えばピストルスクワットは、難しいことで有名な片足エクササイズ。

「地上ではできなくても、プールの中ならたぶんできる」 と語るのはロブ・グリック。WTRX Water Xtremeと呼ばれるアクアティックブートキャンプを提供する、フィットネスクラブLife Timeのプログラミング・イノベーションディレクターだ。「水の密度で動きが自然とゆっくりになるので、適切なポジションを保ち、難易度の高い動きの中でもコントロールを維持するのが楽になる」

もっと軽く、もっと早く、もっと強く

グリックによれば、体を押し下げる重力が減るということは、次から次へと膝にかかる衝撃も減るということ。しかも、水によってかかる自然な圧力が血行を促進し、筋肉の回復を早くする。「怪我のリスクが伴うので、負荷の高いワークアウトを地上で3日連続でやるのはよくない。でも、プールでなら関節の摩耗やひどい筋肉痛の心配をせずに、より高い負荷をかけたハードなワークアウトを数日間連続で行うことができる」。怪我の治療中なら、HIITを水中で週2回、地上で週1回やるのがおすすめ。

いっそのことプールをリカバリーそのものに使うのもよし。アクアポール(プールスティック)を数本用意し、首、腰、足首をサポートする。目を閉じて体を出来るだけ長く伸ばし、深い鼻呼吸に集中する。ヨガのシャバーサナ (屍のポーズ) みたいだけど無重力。

※この記事は当初、アメリカ版ウィメンズヘルス2017年7・8月号に掲載されました。

※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: Jen Ator Translation: Ai Igamoto Photo:Getty Images