心から不安を取り去るための5つのアドバイス
試験の結果や転職の面接など毎日に心配ごとはつきない。
さらに、スマートフォンでニュースやツイッターをチェックすれば、だいたい、テロや政治不安、ヘイト・クライムなど、衝撃的なニュースが目に入ってくる。
心療内科医によれば、イギリスのEU離脱の可否を問う国民投票の後に、時事や世界情勢にまつわる不安を訴える人が急増したという。また、あるマッサージ店では、予約が30%も増えたとか。
ただ、迫りくる不安があるからといって、セラピストの45分セッションやマッサージを予約できるほど、お財布に余裕がない場合も。
「もし心配が止まらないなら、まずはそれについてなにかできることがあるか考えてみて。それとも、自分ではどうしようもないことなのか」と話すのは、ロンドン在住の心理療法士で、カウンセラーのデボラ・ウォーマン・フリード。
「コントロールできることについて考えることは生産的な行為で、危険な状況から身を守ってくれる。でも、もっと大きな制御できない心配ごとの場合は違う」と脳神経科学の機関誌、「Frontiers in Evolutionary Neuroscience」の論文にも同じような発表が。
「心配しても仕方がないことに気をめぐらすのは疲れるだけ」、とウォーマン・フリードマン氏。「考えても余計みじめな気持ちになるし、本当に対処しなくてはいけない問題について考えにくくなる」。
そこで、漠然とした不安に対処するための5つのアドバイスを提案。
1 自分の気持ちは無視しない
まずはどんなにむずかしくても、自分の不安な気持ちを受け入れること。本当の気持ちを否定していると、それだけで疲れてしまう。怖かったり、悲しかったり、ということを受け入れれば、どうすればいいか考えられる。
2 気をまぎらす
別のことを考えるというのは、うまく使えば、有効なメンタルテクニックの一つ。五感を刺激するようなことを見つけて。たとえば、汗をかくようなエクササイズ、大人のぬり絵、映画に没頭するなど。未来の不安よりも、今のことに目を向けさせるようなものがおすすめ。
3 数えながら呼吸する
息を吸うよりも、吐く方に時間をかけて呼吸すると、気持ちを落ち着かせる副交感神経の働きが活発に。4拍かけて息を吸って、7拍かけて息を吐く。これで落ち着くはず。
4 自分の状態をしっかりチェック
自分を守るためにも、“怖い”という感情は必要。でも、怖さが勝って自分のやりたいことができなくなるようではちょっと問題。心臓がバクバクいったり、身体がこわばったり、汗をかいたり、頭がぼーっとしたり、というようなことがあれば、それは治療が必要なタイプの緊張や不安かもしれない。そういう場合は、専門家に。
5 やまない雨はない
パニックの発作は10分程度でピークを迎えることが多い。そして、だいたい30分くらいでおさまる。確かに嫌なものだけど、危険なものではないし、必ず終わるので安心して。
不安は自分のこころが作っているもの。穏やかなこころの状態をキープするように心がけて。
http://www.womenshealthmag.co.uk/health/stress/5561/anxiety-buster-fear-of-unknown/
Text:Roisin Dervish-OKane Translation:Noriko Yanagisawa Photo:Getty Images