イギリス出身で、モデル、テレビ司会者、ファッションデザイナーとして活躍するアレクサ・チャン。その象徴的なヘアスタイルを維持するためのアドバイスとは?
「セルフケアが苦手」。ウィメンズヘルスに対して、アレクサは開口一番そう言った。メイクなどに時間をかけて遅刻するのをひどく嫌うという彼女は、美容に最小限の時間と努力を費やす。このミニマリストアプローチこそが、彼女の髪に関する議論が絶えない理由。
一見かなりシンプルだけど何気にオシャレ。パリでの対談を通して、彼女のヘアスタイルの秘訣は、時間とアイテムを賢く使うことにあることが分かった。
ロレアル・プロフェッショナルの顔であるアレクサが、ヘアケアについて詳しいのは当然だけど、「しっかり自分をお手入れして大成功を収めるタイプじゃない」 という。
そう、この彼女の気張らない感じが、最も象徴的な上に最も真似される、乱れているのに洗練されたヘアスタイルを生み出しているのだ。
果たして、そのコツとは?
案の定とてもシンプルだった。
アレクサ・チャンスタイルのコツその1: 大切にする
複雑なお手入れのせいで遅刻する人を “自己中” だとからかいかねないアレクサだけど、 彼女の無頓着ヘアが実現するのは、土台が健康で丈夫だから。
自分でも 「髪のお手入れだけは上手」 だと認めている。
「昔はヘアトリートメントや頭皮マッサージなんて受けなかったけど、年を重ねるにつれて、フェイシャルケアをしたり、自分の世話をしたりするのが好きになってきた。髪を大切にするというのは、これまでに学んだ最も貴重なこと」 なんだそう。
アレクサ・チャンスタイルのコツその2: 定期的に洗う
髪を洗う頻度が分からない? 髪を最高の状態に保つためには、定期的に洗うのがアレクサのおすすめ。
「スッキリしたいから、私は毎日コンディショナーを使う。パーティーのタバコの匂いほど嫌なものはないしね」
コンディショナーをたっぷり塗りつける前に、アレクサから一言。
「毎日コンディショナーを使うとはいえ、頭のてっぺんは避けている。私の場合、根元がオイリーだから、コンディショナーは耳から下にしか使わない」
そう、根元にコンディショナーを使うのは厳禁。オイリーな根元には上質のクレンザーを使い、健康な頭皮を作ろう。ベタつく髪の改善には、最上級のシャンプーを試してみて。
アレクサ・チャンスタイルのコツその3: タオルドライはしない
速攻で髪を洗い、出来るだけ早く乾くように、タオルを使って狂ったように頭をゴシゴシ。
アレクサ・チャンの髪を目指しているなら、その衝動は抑えて。
「タオルドライは髪に悪いって聞いたから、絶対にしない。私はタオルで軽く叩く派。濡れた髪を絞り、タオルでゴシゴシするというよりトントン叩く感じ」
実際、彼女は正しい。タオルドライは毛幹を弱くし、髪を傷めてチリチリにする。オシャレ女子にそんな髪は願い下げ。
アレクサ・チャンスタイルのコツその4: 最強のヘアスタイリングアイテムはヘアゴム
ヘアローラー、寝たままプリンセスバンド、ヘアカーラー……サラサラでゆるやかなウェーブを約束する商品は山のようにある。
でも、あなたもアレクサのように出来るだけ手をかけない主義なら、ヘアゴムがあれば充分。これは嘘じゃない。
「私は、濡れた髪を指でとかさない。ブラッシングして、半分くらい乾いたら小さいお団子にする。しばらく経ったら下ろして、べストな結果を祈るだけ」
アレクサ・チャンスタイルのコツその5: バレリーナ風の編み込み
あなたの髪が、ディズニー映画プリンセスのラプンツェルくらいの長さなら、ジム用にまとめるのは大変なはず。
上手くいかない時は、アレクサのように編み込みにしよう。
「(バレエベースのフィットネスクラス) バレエ・ビューティフルに行く時は、髪をしっかりアップにしないと。お団子じゃダメ」
「低い位置で平らに編み込む。レッスンでは、マットの上に寝そべって頭をフラットにすることが多い。お団子は邪魔になるけど、編み込みなら大丈夫。編み込みなら、ほどいた時にいい感じになるのもボーナス」
なるほど。
アレクサ・チャンスタイルのコツその6: アボカド中心の食生活
手早く簡単にお洒落ヘアを手に入れたいなら、肝心なことがもう一つ。
そう、ビタミンEとオメガ3脂肪酸が豊富なバランスの取れた食事で、体を内側から元気にすること。
「もう何年も、魚はOKの菜食主義者。アボカドと魚は食べるようにしている。アボカドとアーモンドで生きているようなもの。あ、それとインド料理のパラーター」
これには異議なし。
Text: Jadie Troy-Pryde Translation: Ai Igamoto Photo:Getty Images