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体重を減らしたければ、3日間のミリタリーダイエットを試すべき? 専門家の意見を聞いてみよう。

人気上昇中のミリタリーダイエットが、1週間で4.5kg落とす最速のダイエット法として紹介されてから、ネットで炎上している。でも、(恐らくご想像の通り) 栄養士たちはクレイジーな方法だと声を揃える (専門家が “バカバカしい” とか “クレイジー” と言うなら、そのダイエット方法が悪いのは明らか)。ミリタリーダイエットでは、適当に見繕ったようなガイドラインに沿って3日間過ごし、その後の4日間は自由。このプロセスは、何週間も続けていいことになっている。

初日の朝食は、コーヒーまたは紅茶を1杯、トースト1枚にツナ缶を半カップ。2日目の夕食は、ホットドッグ2本 (冗談抜きで)、ブロッコリー1カップ、ニンジン半カップ、バナナ1/2本、そしてバニラアイス半カップ。おやつはダメ。趣旨はつかめただろうか。

公共衛生修士号を取得した認定管理栄養士のケイティ・フェラノによれば、その結果、水分による体重が速攻で減る一方、脂肪はほとんど燃えず、筋肉を失うこともあるという。これはよろしくない。

しかも、3日間は食事プランに従い、その後の4日間で1,500kcalの自然食品を摂取すれば代謝が加速するというけれど、これも真っ赤な嘘なんだそう。

フェラノの分析によると、このダイエット方法ではカロリー摂取量が1日1,100kcalまで落ち込む。「ここまでカロリーを減らすと、体が飢餓モードに突入してしまうのが問題」

飢餓モードに入ると代謝が遅くなる。そして、4日目~7日目にわたって再び通常の量を食べ始めると、体が飢餓状態を察知し、エネルギーを脂肪として蓄え始める。これがリバウンドで体重が増える原因に。

この食事法においては炭水化物も1日の推奨摂取量の約半分になるので、食物繊維を始めとする多くの栄養素も取り損なってしまう。

また、ホットドッグやアイスクリームがバランスの取れた食生活の中に組み込まれるのは問題ないけれど、間違っても食生活の中心になるべき健康食品とは言えない。

誰が思いついたのか?

その名前から、米軍が考案したダイエット方法かと思いきや、実際に米軍との関係を示唆するものは何もない。

さらに、このホットドッグ込みの食事プランを開発した人物さえ断定されていないとなれば、栄養に関する情報の信憑性が問われることは言うまでもない。

ダイエットを “耐え抜く” 必要はない

残念なことに、このダイエット方法は (これまでのクラッシュダイエット法と同様に)、不健康な食生活をダイエットの秘訣として祭り上げている。

ミリタリーダイエットのホームページには、こんなメッセージまで。「ミリタリーダイエットに失敗する人は、単純にやる気と遺志の強さに欠けている。1日に必要以上のカロリーを摂ることに慣れているので、空腹感やエネルギー不足を訴える。そもそも体重が増えたのは、消費カロリーよりも摂取カロリーの方が多かったから。何よりも、ダイエットに対する真剣さが足りない人がいる。1週間で最大4.5kgも痩せられるのに、3日間ダイエットの何が問題だと言うのだろう」

栄養不足、代謝率の低下、筋肉喪失、体重のリバウンド、そして食べ物とのひどい繋がり。健康的で持続可能なダイエットに役立つことなんて一つもない。

※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: K. Aleisha Fetters Translation: Ai Igamoto Photo:Getty Images